社長語録
2020年 年頭の挨拶(2020年1月6日)

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

正月休みは例年6連休ですが、今年は9連休でした。それぞれ充実したお正月を過ごされたことと思います。

 

1.年賀状

お正月の楽しみに年賀状があります。皆さんからたくさんの年賀状をいただきました。ありがとうございました。いただいた中で、添え書きのある年賀状をいくつかを紹介させていただきます。

  • 本年は、新技術の習得に向けて全力で努めます
  • 本年も情熱を持って仕事をして参ります
  • 仕事と育児の両立をうまくできるよう頑張っていきます
  • 一次試験合格お待たせしました。二次試験に向けて全力で頑張ります
  • 若手の教育をしっかりやります
  • 今年はマルチビームを活用して利益をあげたいと思います

このような年賀状をいただくと、「うちの社員は本当に頼もしい」と思います。どうか、初心を忘れることなく、目標達成に向けて頑張って下さい。

 

2.自然災害

昨年を振り返って見ますと、「日本列島が自然災害に対して如何に脆弱であるか」ということ改めて思いました。

9月の15号台風では千葉市で最大瞬間風速57.5m/sを記録し、電柱やゴルフ場の鉄柱が倒壊するなどの被害が発生しました。10月の19号台風では、関東、甲信越、東北が豪雨に見舞われ、各地で河川堤防が決壊し、100名を超える死者・行方不明が出ました。

これらは地球温暖化の影響だと言われています。しかし、日本は昔から自然災害が多く、それに対峙してきたという歴史があります。

昭和20年には三河地震や枕崎台風で6,000人を超える死者・行方不明者を出しています。昭和21年には南海地震などで1,500人、昭和22年にはカスリーン台風などで2,000人というように毎年、1,000を超える死者・行方不明者を出していました。伊勢湾台風があった昭和34年には5,900人の死者がありました。それ以降は、平成7年に6,400人の死者・行方不明を出した阪神淡路大震災がありましたが、これ以外は死者が1,000人を超えるような災害は発生していません。52年間、比較的穏やかな時期が続いてきました。

その結果、「自然を征服した、これ以上の土木事業は必要ない。コンクリートから人へ」と勘違いした考えが主流を占め、国の公共事業予算はピーク時の半分まで減らされています。近年の自然災害でようやく、政治家も目が覚めたように思います。たまたまこれまでの半世紀は、大きな災害がなかっただけです。「21世紀は災害の世紀」と言われています。災害にも周期性があって、これからは災害が頻発するように思います。

災害から日本を救うことができるのは建設産業です。その上流工程を担う技術者集団が、我々の建設コンサルタントです。どうか、自分の仕事に誇りをもって頑張って下さい。

 

3.昨年のわが社のトピックス

わが社の一年間を振り返って見ますと、昨年は当社が飛躍する前触れと思えるようなトピックスがいくつかありました。

7月に国総研から優秀業務表彰を受賞しました。この受賞には、3つの意味があります。

1つは、地方コンサルタントでは異例のことですが、国総研との信頼関係ができました。新年早々に新しい業務を受注できることになっています。

2つ目は、同業他社に先駆けて人工知能分野へ参入するチャンスができました。「AIを制する者が次の時代を制する」と言われています。当社が、飛躍するチャンスです。

3つ目は、國島先生との出会いがあり、当社の技術顧問になっていただきました。これにより、東京大学との大きなパイプができました。

8月には、よさこい祭りに、第一コンサルタンツのチームが初参加しました。当社の知名度が一気に上がりました。今後は、県内に第一コンサルタンツのファンが増えると確信しています。

9月には、ミャンマーのアマラワディ僧院に建設していた高等学校が完成し、その落成式と贈呈式をしてきました。日本では、少子化で優秀な人材の確保が難しくなっています。当社は、今後ミャンマーから優秀な人材を雇用できる環境が整いました。今年の秋には、愛媛大学のマスターコースで学んでいるアン君が当社に入社してくれる予定になっています。

12月には、マルチビームを導入しました。近年、山林が荒廃しています。その影響で、山林の土砂が流出し、河川やダム、港湾に堆積しています。今年の19号台風では、東日本の堤防が各地で決壊しました。土砂の堆積が大きな原因と考えられます。今後、河川、ダム、港湾で深浅測量の業務が増えると予想されます。マルチビームを持っていることが、受注に結びつくと予想しています。

その他のトピックスとしては、4月に弁護士の大森文彦先生、9月には東京大学名誉教授の國島正彦先生が当社の顧問に就任して下さいました。また、今日からは荒木一郎氏に技術顧問になっていただきます。今年の4月からは、ベテラン地質調査技士の原さんと田所さんが入社してくれることになっています。

昨年は統一地方選挙の年でありました。その関係で、河野太郎・外務大臣、中谷元・元防衛大臣、高野光二郎農林水産大臣政務官、足立敏之参議院議員が当社に来られました。また、桑名龍吾県議会議長が、経営方針発表会、忘年会にご臨席下さいました。

昨年は、「人の縁に恵まれた」年であったとように思います。

武者小路実篤の言葉に「龍となれ、雲自ずと来る」という言葉があります。「志が高ければ、いろいろなところから思いがけない協力者や賛同者が表れる」という意味です。

第一コンサルタンツは、今、まさに龍になりつつあります。

 

4.今年の計画

1月から徳島事務所が営業を開始します。当面は、楠本部長と新疆ウルムチ自治区から徳島大学に来ている女性との二人体制ですが、徳島大学と連携し、人工知能分野の委託業務もしながら研究開発をすることにしています。

4月からは、地質調査部門を設立します。これまでは、ボーリング調査や原位置試験はアウトソーシングをしていましたが、これからは新しく入社していただく原さん、田所さんを中心に自前でやります。

6月には、ミャンマーのアマラワディ僧院に寄贈した高等学校の開校式が予定されています。ミャンマーと本格的な交流が始まります。

 

中国の古典「月令広義」の中に、「一日の計は朝にあり、一年の計は正月にあり、一生の計は勤勉にあり」と言う言葉があります。

「一日が良い日になるかどうかは朝の計画で決まり、一年が素晴らしい年になるかどうかは正月の計画で決まり、人の一生は勤勉に働くかどうかで決まる」という意味です。

令和2年は、当社が創立57周年を迎え、大きく飛躍する年にしたいと思っています。仕事の計画、資格取得の計画をしっかり立て、そして効率よく勤勉に働き、素晴らしい年であったと思えるような一年にしましょう。

令和2年が皆様にとりまして、幸せの多い年になりますことと、一歩でも成長できる年になることを祈念しまして年頭の挨拶とします。