2021年 年頭の挨拶(2021年1月4日)

1.はじめに

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

今年はコロナ禍でありましたが、天気に恵まれ穏やかな良い正月を過ごされたことと思います。

年頭にあたりまして、昨年の印象に残っていること、そしてこれからのことについてお話しさせていただきます。

 

2.昨年を振り返って

2.1 新型コロナウイルス

昨年で最も印象に残っていることは、新型コロナウイルスです。中国の武漢で発見されたのが、一昨年の12月でした。昨年は、全世界が新型コロナウイルスに翻弄された1年でした。

年末の報道記事によると、JTB、ANAの受注額は前年の9割減になり、ボーナスはゼロ、給与は3割減で、40歳以上の社員には早期希望退職を募っているとのことです。

2020年卒の就職人気企業ランキングで、文系トップがJTB、2番がANAでした。「世の中一寸先は、闇」という言葉がありますが、万が一のことを考えて常に備えをしておかなければならないと改めて思いました。

新型コロナで感じたことが、もう一つあります。働き方が猛スピードで変化し始めたことです。

私は、日本技術士会の理事会に出席するため、2カ月に一回の頻度で東京へ行っていましたが、コロナ騒動以降はすべてWEB会議になりました。講習会もオンラインになりました。移動の時間ロスがなくなり、旅費・宿泊費が不要になりました。コロナが収束しても、この働き方が元に戻ることはないと思われます。むしろ、加速されていくことでしょう。

新型コロナウイルスは、ルネッサンスや産業革命に匹敵するような大きな社会変革をもたらすと言われています。変革期は守りに入れば危機ですが、攻めるには好機となります。

私は、第一コンサルタンツが四国ナンバーワンのコンサルタントに飛躍できるチャンスが来たと思っています。しかし、これまでの常識や慣習に捕らわれていたらチャンスを掴むことができません。斬新な発想力、失敗を恐れない決断力と行動力が必要です。

新しい時代の波に乗り遅れることがないよう、積極的に設備投資をします。良い情報、良いアイディアがあればどんどん提案してください。

 

2.2 橋梁模型コンテスト

2つ目は、橋梁模型コンテストです。昨年の12月20日、高知みらい科学館で高校生橋梁模型コンテストがあり、全国から7校13チームの出場がありました。この中には、高知工業高等学校定時制や京都工学院高等科学校のように全国コンテストで社会人チームを破り優勝するような強豪チームも含まれています。そこへ、わが社から3チームがオープンの形で参加しました。

わが社がこのコンテストに参加するのは4度目です。これまでは恥ずかしい結果に終わっていました。ところが今回は、わが社のAチームが1位、Bチームが3位、Cチームが7位という好成績を収めました。Cチームも単純な製作ミスさえなければ、Aチームを破って1位になれた可能性があります。それほどわが社の模型は、レベルの高いものでした。

審査の評価項目で大きなウエイトを占めるのは、模型の耐荷力を重量で割った軽量指数です。Aチームの軽量指数は525点で2位の高知工業高校定時制Aチームの416点を大きく上回りました。過去の最高は300点でした。Aチームのレベルの高さが分かると思います。

Aチームの模型はハウトラス橋でした。骨組み解析、模型作成、載荷試験を何度も繰り返し、材料特性と構造特性を極限まで突き詰めてムダをそぎ落とし、驚異的な軽さと美しさを実現した素晴らしい作品でした。

優勝するにはどこまで軽くしなければならないか目標を定め、改善を繰り返した結果です。この手法はいろいろな場面で使えます。業務評定点を上げる、資格試験に合格するなどに活かして下さい。

毎年大阪で、全国の大学、高校、建設会社、橋梁メーカー、コンサルタントが出場する「近畿橋梁模型製作コンテスト」が開催されています。今年は、これに参加し、第一コンサルタンツの存在を全国にアピールすることを期待しています。

 

2.3 O社を他山の石に

年末に耳を疑うようなニュースが飛び込んで来ました。国土交通省の四国地整管内において、O社が3ヶ月間の指名停止になったという話です。

指名停止の原因は、「令和元年度 徳島管内道路構造物外点検業務」で不正があったというものです。国総研が、大型カルバートとシェッドの変状の進行を把握するため、平成26年度の点検調書と比較したところ、全く同じ内容であることが判明し、担当技術者も不正を認めたということです。

大型カルバートやシェッドの点検は、高所作業車を使って打音や触診などの詳細調査を行う必要がありますが、下請けを確保できず高所作業車も手配できなかったため、不正を働いたようです。

O社といえば年間売上高500億円、東証一部上場の大企業です。ホームページを見ると、「法令を順守し、倫理観と良識を持って誠実に事業活動を行います」ということを経営方針に掲げています。

今回の行為は、詐欺そのものです。一人の社員が、長年かかって積み上げてきた信用を、一辺に吹き飛ばしました。信用を失うのは一瞬ですが、信用を取り戻すには長い時間が掛かります。

これは他人ごとではありません。わが社でも40年くらい前に、似たような不正をしています。その自治体からは30年間以上、指名をいただくことができませんでした。

不正を働いた社員は解雇されたようですが、問題を担当者一人で抱え混まなければならない状況にあったのではないか、風通しの良い組織であればこのような事件は起きなかったのではないか、と考えさせられる事件でした。

O社の不正を「他山の石」として受け止め、常に社訓の「誠実」を心掛けるようにして下さい。

 

3.社員採用に対する考え方

私は新卒者を積極的に採用してきました。社長就任当時、社員数は約70人でしたが、昨年の4月には2倍の142人となっています。今年の4月には、6人が入社します。3人はミャンマー人です。ミャンマー海事大学卒が2人、ヤンゴン工科大学修士課程修了が1人です。

昨年4月から地盤技術部に地質調査課を立ち上げました。現在、5人で業務に当たっていますが、ボーリングマンシン3台を効率よく稼働させるには、2~3人不足しています。早急に採用したいと考えています。

社員を増やせば費用が掛かります。「コロナ禍で先が見えない中、社員を増やすのはリスクが大き過ぎる」という意見があることも承知しています。

私が、新卒者の採用に力を入れているのには、いくつかの理由があります。最後に、そのことについて説明をします。

1つは、社員の残業時間を減すためです。数年前より残業時間の削減に取り組んでいますが、社員の健康とライフワークバランスを考えると、まだ十分ではありません。36協定の月最大75時間を目標にしていますが、将来的には月最大を45時間にしたいと思っています。

2つは、地域のコミュニティを守るためです。高知県では毎年、人口が7千人減少し、地域社会を維持することができなくなっています。介良野地区でも、わが社の社員がいないと田役や御神輿を担ぐことができなくなっています。

7千人内の5千人は自然減ですが、2千人は若者の県外流出です。就職先を求めて若者が県外へ出るのを少しでも食い止めたいと考えています。

3つは、少子化に向けて先手を打つためです。社員を雇用すれば費用が掛かりますが、費用以上に稼いでくれれば資産になります。私は、社員はかけがえのない会社の資産だと考えています。

今はなんとか10人近い採用ができています。しかし近い将来には、採用が厳しい時代が来ます。

数年前より、「新卒者を採用したいが応募してくれない」という話が聞かれるようになりました。地方公務員でさえも応募が少なくて困っていると言われます。

D社は、売上高2兆円の建設会社ですが、1,300名募集して今年度に採用できたのはその半分であったそうです。大卒を採れないので、来年からは高卒者を採用し、給料を出して2年間専門学校に通わせるようです。大企業でさえも応募者が集まらないのが現実です。

この原因ははっきりしています。少子化で学生数が減少しているのに加え、理科離れで工学部への進学者が減っているためです。これからは、新卒者の採用がさらに厳しくなります。

そうなる前に、若者が殺到してくれるような魅力ある企業にしておかなくてはと考えています。

 

4.おわりに

最後になりますが、飲食業や宿泊業界、観光業界は、新型コロナの影響で仕事が激減していますが、幸いなことに我々の業界は仕事に恵まれています。

「防災・減災、国土強靱化のための3カ年緊急対策」が2020年度で終わりますが、2021年度からは、予算規模15兆円の「防災・減災、国土強靱化のための5カ年加速対策」がスタートします。

現状に甘んじることなく、常に高い目標を掲げ、その達成に向けて努力を継続することが大事だと考えています。

冒頭に、高野光二郎参議院議員からご挨拶をいただきましたが、その中で「筋トレによって体力を付ける」「塾に通ってデジタル化と英語能力を高める」という今年の目標が紹介されました。高い目標があるから努力が出来るのだと思います。

私の今年の目標は、「日新日々新」(日新たに、日々新たなり)です。昨日より今日、今日より明日と日々成長するように精進することです。私は昨年古希を迎え、人生の最終章に入りました。悔いを残さないよう残された日々をこれまで以上に有意義に使いたいと思っています。

皆様にとりまして希望に満ちた年になりますことを心から願いまして、年頭の挨拶とします。

2020年入社式 社長訓示(2020年4月1日)

社長の右城です。

新しく社員になられた皆様、おめでとうございます。

今年は新卒が7名、キャリアを積まれた方が5名の12名入社していただきました。

いま、全世界で新型コロナウイルスが猛威を振るっています。感染者は80万人を突破し、死者は4万人になったようです。高知では、昨日も2人の感染者が出て、17名となりました。

歴史は繰り返すと言います。100年前に新型のインフルエンザ・スペイン風邪が世界流行し、3年間で世界人口の1/4に当たる5億人が感染し、死者は5千万人から1億人に達したとされています。治療薬とワクチンが早く開発されなければ大変なことになります。

会議や懇親会が軒並み中止になっている中で、入社式を挙行するかどうか随分と悩みました。敢えて入社式を挙行した理由は3つあります。

1つ目は、今日から新たに地盤技術部地質調査課をスタートさせます。それを皆さんに正式にお知らせし、喜びたいという思いです。

近年、激甚災害が多発しています。昨年は東日本豪雨災害がありました。一昨年は西日本豪雨災害がありました。災害復旧をしようにもボーリング調査のできる人が見つからないという現状があります。地球温暖化の影響で今後さらに地盤災害が増え、ボーリング調査の必要性が高まると予想されます。発注者の期待に応えるには、当社で直営の調査チームを作る以外にないと考えていました。そうしたとき、優れた技術を持った原さん、田所さん、山中さんに入社いただくことができ、地質調査課をスタートさせることができました。皆さんの活躍を大いに期待しています。

2つ目は、社員に対して感謝の言葉を述べたいという思いです。

令和元年度は「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」のお陰で、たくさんの仕事があり、皆さんには長時間労働で随分と苦労をおかけしました。そうした中で、技術士二次試験に2人、RCCM試験に7人が合格しました。残念ながら合格できなかった皆様も含め、忙しい業務の間隙を縫って受験勉強に励まれた皆様に対して心から敬意を表します。

3つ目は、新しく12人が我々の仲間になってくれたことを、社員全員で盛大に祝福したいという思いです。歓迎会も挙行したいと考えていましたが、感染者が拡大している現状を踏まえ、やむなく中止を決めました。

特別講演をしていただく横田英毅様、ご来賓の桑名龍吾先生をはじめ皆様には、新年度の初日という貴重な日に、そして新型コロナで世間が騒いでいるときにも関わらず、ご出席を賜りありがとうございます。

東京から顧問の國島先生、望月顧問、上野顧問、そしてご来賓として「入社のしおり」に紹介している方々にご出席いただく予定でしたが、このようなご時世ですので5人の方には参加を遠慮していただきました。

これから新入社員の皆さんに、当社の「経営理念」、「職場の三原則」、「社歌」について簡単に説明させていただきます。皆様にお配りしている、「入社のしおり」の最後のページをご覧になって下さい。

経営理念

経営理念の最初に社訓を書いています。社訓は、「情熱、謙虚、誠実」です。研修室の入り口の壁には、書道家の竹内土佐郎先生に書いてもらったものを飾ってあります。また、1階の社員の出入り口、食堂、それに3階と4階の執務室の壁にも飾ってありますが、これは社員の生田さんに書いてもらったものです。

平成27年にこの社屋が完成したとき、「会社も立派だが社員も立派だ、さすが第一コンサルタンツだ」と言われるようにしたい。そのような思いで社訓「情熱、謙虚、誠実」を作りました。

世の中で、成功している人に共通していることが3つあります。

1つは、情熱を持って働いているということです。目標達成のために熱意とやる気に溢れています。

2つは、謙虚ということです。高い志や高い目標を持っている人は、常に自分より上の人を見ています。ですから、自分の知識や努力がまだまだまだ及ばない、もっと勉強しなければという気持ちになります。東京帝国大学教授で土木学会第6代目会長も務められた廣井勇は佐川町の出身ですが、私たちから見れば大天才です。ところが、いつも家族には「自分には才能がない。他人が3日で出来ることが自分は1ヶ月もかかる」と話し、日々努力を怠ることがなかったと言われています。廣井勇が見ていた他人とは、札幌農学校で同期の内村鑑三や新渡戸稲造だったのではないかと思います。

3つは誠実です。嘘をつかない、約束を必ず守るということです。

常に、「情熱、謙虚、誠実」を意識して行動して下さい。

2番目はミッションです。私たちは「何の為に働くのか」働く目的を示しています。目的は、「高知の社会インフラを守る」「高知を地震・災害から守る」「高知のコミュニティ」を守ることです。

3番目にビジョンを書いています。当社の目標は、「社員が幸せを実感できる会社にすること」、「お客さんから信頼される会社にすること」「 地域の人々から愛される会社にすること」です。

職場の三原則

次に、職場の三原則について説明します。社員が出入する東の入り口の正面の壁に、

「時を守り、場を清め、礼を正す」

と書いた額縁を飾ってあります。これは、教育者・森信三先生が提唱した職場の三原則です。

時を守りとは、時間を守ることです。約束の5分前には集まるように心がけて下さい。場を清めとは、身の回りを掃除し、整理整とんをすること。礼を正すとは、挨拶、返事、服装、姿勢をきちっとするということです。

この3つを守るようにして下さい。当社では、ボーナスの査定に、「時間が守れているか、整理整とんができているか、挨拶がきちんとできているか」を考慮するようにしています。

社 歌

最初に全員で、第一コンサルタンツの社歌「ガードレール」を歌いました。この社歌の作詞は川村泉兵衛さん、作曲は金子裕則さんです。お二人は、OTOGI という名前で九州を中心に活動しているプロ歌手です。この社屋ができた平成27年に作ってもらいました。第一コンサルタンツの経営理念を歌にしたものです。

平成27年のNHK大河ドラマは、「花燃ゆ」でした。その中で、吉田松陰が高杉晋作に、「君の志は何ですか、僕の志はこの国をよくすることです」と話す場面がありました。社歌には、このフレーズを取り入れて、第一コンサルタンツの経営理念を盛り込んでいます。

以上、経営理念、職場の三原則、社歌について説明をいたしました。

皆さんの今後の大いなる活躍を期待しまして歓迎の挨拶と致します。

2020年 年頭の挨拶(2020年1月6日)

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

正月休みは例年6連休ですが、今年は9連休でした。それぞれ充実したお正月を過ごされたことと思います。

 

1.年賀状

お正月の楽しみに年賀状があります。皆さんからたくさんの年賀状をいただきました。ありがとうございました。いただいた中で、添え書きのある年賀状をいくつかを紹介させていただきます。

  • 本年は、新技術の習得に向けて全力で努めます
  • 本年も情熱を持って仕事をして参ります
  • 仕事と育児の両立をうまくできるよう頑張っていきます
  • 一次試験合格お待たせしました。二次試験に向けて全力で頑張ります
  • 若手の教育をしっかりやります
  • 今年はマルチビームを活用して利益をあげたいと思います

このような年賀状をいただくと、「うちの社員は本当に頼もしい」と思います。どうか、初心を忘れることなく、目標達成に向けて頑張って下さい。

 

2.自然災害

昨年を振り返って見ますと、「日本列島が自然災害に対して如何に脆弱であるか」ということ改めて思いました。

9月の15号台風では千葉市で最大瞬間風速57.5m/sを記録し、電柱やゴルフ場の鉄柱が倒壊するなどの被害が発生しました。10月の19号台風では、関東、甲信越、東北が豪雨に見舞われ、各地で河川堤防が決壊し、100名を超える死者・行方不明が出ました。

これらは地球温暖化の影響だと言われています。しかし、日本は昔から自然災害が多く、それに対峙してきたという歴史があります。

昭和20年には三河地震や枕崎台風で6,000人を超える死者・行方不明者を出しています。昭和21年には南海地震などで1,500人、昭和22年にはカスリーン台風などで2,000人というように毎年、1,000を超える死者・行方不明者を出していました。伊勢湾台風があった昭和34年には5,900人の死者がありました。それ以降は、平成7年に6,400人の死者・行方不明を出した阪神淡路大震災がありましたが、これ以外は死者が1,000人を超えるような災害は発生していません。52年間、比較的穏やかな時期が続いてきました。

その結果、「自然を征服した、これ以上の土木事業は必要ない。コンクリートから人へ」と勘違いした考えが主流を占め、国の公共事業予算はピーク時の半分まで減らされています。近年の自然災害でようやく、政治家も目が覚めたように思います。たまたまこれまでの半世紀は、大きな災害がなかっただけです。「21世紀は災害の世紀」と言われています。災害にも周期性があって、これからは災害が頻発するように思います。

災害から日本を救うことができるのは建設産業です。その上流工程を担う技術者集団が、我々の建設コンサルタントです。どうか、自分の仕事に誇りをもって頑張って下さい。

 

3.昨年のわが社のトピックス

わが社の一年間を振り返って見ますと、昨年は当社が飛躍する前触れと思えるようなトピックスがいくつかありました。

7月に国総研から優秀業務表彰を受賞しました。この受賞には、3つの意味があります。

1つは、地方コンサルタントでは異例のことですが、国総研との信頼関係ができました。新年早々に新しい業務を受注できることになっています。

2つ目は、同業他社に先駆けて人工知能分野へ参入するチャンスができました。「AIを制する者が次の時代を制する」と言われています。当社が、飛躍するチャンスです。

3つ目は、國島先生との出会いがあり、当社の技術顧問になっていただきました。これにより、東京大学との大きなパイプができました。

8月には、よさこい祭りに、第一コンサルタンツのチームが初参加しました。当社の知名度が一気に上がりました。今後は、県内に第一コンサルタンツのファンが増えると確信しています。

9月には、ミャンマーのアマラワディ僧院に建設していた高等学校が完成し、その落成式と贈呈式をしてきました。日本では、少子化で優秀な人材の確保が難しくなっています。当社は、今後ミャンマーから優秀な人材を雇用できる環境が整いました。今年の秋には、愛媛大学のマスターコースで学んでいるアン君が当社に入社してくれる予定になっています。

12月には、マルチビームを導入しました。近年、山林が荒廃しています。その影響で、山林の土砂が流出し、河川やダム、港湾に堆積しています。今年の19号台風では、東日本の堤防が各地で決壊しました。土砂の堆積が大きな原因と考えられます。今後、河川、ダム、港湾で深浅測量の業務が増えると予想されます。マルチビームを持っていることが、受注に結びつくと予想しています。

その他のトピックスとしては、4月に弁護士の大森文彦先生、9月には東京大学名誉教授の國島正彦先生が当社の顧問に就任して下さいました。また、今日からは荒木一郎氏に技術顧問になっていただきます。今年の4月からは、ベテラン地質調査技士の原さんと田所さんが入社してくれることになっています。

昨年は統一地方選挙の年でありました。その関係で、河野太郎・外務大臣、中谷元・元防衛大臣、高野光二郎農林水産大臣政務官、足立敏之参議院議員が当社に来られました。また、桑名龍吾県議会議長が、経営方針発表会、忘年会にご臨席下さいました。

昨年は、「人の縁に恵まれた」年であったとように思います。

武者小路実篤の言葉に「龍となれ、雲自ずと来る」という言葉があります。「志が高ければ、いろいろなところから思いがけない協力者や賛同者が表れる」という意味です。

第一コンサルタンツは、今、まさに龍になりつつあります。

 

4.今年の計画

1月から徳島事務所が営業を開始します。当面は、楠本部長と新疆ウルムチ自治区から徳島大学に来ている女性との二人体制ですが、徳島大学と連携し、人工知能分野の委託業務もしながら研究開発をすることにしています。

4月からは、地質調査部門を設立します。これまでは、ボーリング調査や原位置試験はアウトソーシングをしていましたが、これからは新しく入社していただく原さん、田所さんを中心に自前でやります。

6月には、ミャンマーのアマラワディ僧院に寄贈した高等学校の開校式が予定されています。ミャンマーと本格的な交流が始まります。

 

中国の古典「月令広義」の中に、「一日の計は朝にあり、一年の計は正月にあり、一生の計は勤勉にあり」と言う言葉があります。

「一日が良い日になるかどうかは朝の計画で決まり、一年が素晴らしい年になるかどうかは正月の計画で決まり、人の一生は勤勉に働くかどうかで決まる」という意味です。

令和2年は、当社が創立57周年を迎え、大きく飛躍する年にしたいと思っています。仕事の計画、資格取得の計画をしっかり立て、そして効率よく勤勉に働き、素晴らしい年であったと思えるような一年にしましょう。

令和2年が皆様にとりまして、幸せの多い年になりますことと、一歩でも成長できる年になることを祈念しまして年頭の挨拶とします。

創立56周年記念日の挨拶(2019/11/29)

第一コンサルタンツは昭和38年11月29日に創業しました。今日、満56歳を迎えました。

このように56周年を迎えられるのは、何よりも社員とそのご家族のお陰です。皆さんに感謝の気持ちを表すと共に、これからも会社が年輪を刻むように着実に成長することを願ってクラブハリエのバームクーヘンをプレゼントさせていただきます。

クラブハリエは、国際コンクールで数々の賞を受賞している会社です。お家に持って帰って、ご家族と一緒に召し上がって下さい。

今日は創立記念日ですので、第一コンサルタンツの創業期のこと、社訓と社歌、そして今後の経営見通しについてお話しをさせていただきます。

昭和38年に矢野利男が、高知市中島町で「第一測量有限会社」を立ち上げました。社員は矢野を含めて5名でした。初代の社長は亀谷棟司郎、衆議院議員仮谷忠男の後援会長です。

昭和46年には、高知工業高校土木科の教諭を定年退職した石川貴泉を2代目社長に迎え、社名も株式会社第一測量設計コンサルタントに変えました。初代と2代目社長は名前だけで、実質的には矢野利男が経営していました。

昭和50年に矢野が3代目社長に就任しました。そして、昭和54年に初めて本社ビルを高須新町に新築しました。大きな借金をして建てたため、経営がだんだん厳しくなりました。

昭和61年、会社のイメージを測量会社からコンサルタント会社に変えるため、社名を株式会社第一コンサルタンツに変更しました。

しかし受注は増えず、経営は完全に行き詰まり、社長の座を新名義弘に譲りました。ところが、新名社長は平成4年に肺癌で他界しました。5代目社長には小田義人が就任しました。平成19年からは私が6代目社長に就任し、現在に至っています。

これまでを振り返りますと、平成27年に新社屋を建てたことで当社は大きく脱皮することができたように思います。

社屋ができるのを眺めながら、「会社も立派だが社員も立派だ」と言われる会社にしたいと思いました。会社を作っただけであれば、「仏作って魂入れず」になります。

そんなことを考えているとき、致知という雑誌で次のような記事を見つけました。

「何百年も続く老舗を観察すると、共通のものがあるように思える。一つは創業者の理念を大事にしていること。その時代のトップが常に創業の理念に命を吹き込み、その理念を核に時代の変化を先取りしている。二つは情熱がある。永続企業は社長から社員の末端までが目標に向け、情熱を共有している。三つは謙虚。慢心、傲慢こそ企業発展の防げになることを熟知し、きつく戒めている。四つは誠実。誠のない企業が発展した試はない。」

致知の記事を参考に、「情熱、謙虚、誠実」を当社の社訓と決め、社員の行動規範にしてもらうことにしました。

日本一のコンサルタントを目指すには、「何のために働くのか」社員の志を一つにし、同じベクトルで進んでいく必要があります。そのために考えたのが、経営理念を社歌にすることでした。知人であった河村泉兵衛氏に作詞、金子裕則氏に作曲をお願いし、できたのが「ガードレール」です。

私が尊敬する人物に吉田松陰がいます。平成27年に放映されたNHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、吉田松陰が高杉晋作に、「君の志は何ですか? 僕の志はこの国をよくする事です」と話す場面がありました。歌詞にはこのフレーズを取り入れ、当社の経営理念を表現しています。

これまでの経営を踏まえ、将来の見通しについてお話しをします。

私が社長に就任したときの売上高は7億円でした。12年が経って売上高は3倍を超えました。社員の皆さんの協力があったからこそ実現できたのですが、たくさんの仕事に恵まれなければ売上をこんなには伸ばすことはできませんでした。

平成23年3月の東日本大震災を教訓とした「南海トラフ巨大地震」対策、平成24年12月の笹子トンネル天井板崩落事故を契機とした道路施設総点検、平成26年8月の広島土砂災害を教訓とした砂防基礎調査、そして平成30年の7月豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震など頻発する自然災害を教訓とした「防災減災国土強靱化のための3カ年緊急対策」と次々に調査・設計委託業務が潤沢に発注されました。これらのお陰で多くの仕事に恵まれました。非常に幸運でした。

地球温暖化の影響で豪雨災害は今後とも激甚化することが予想されます。また、南海トラフ巨大地震の発生リスクが年々高まっています。加えて、橋梁やトンネルなど社会インフラの老朽化が急速に進んでいます。これらのことを考えると、当社の仕事はこれまで以上に増えると予想されます。

そうした中で、IoT、AI、ロボットなどICTを活用した生産性革命、長時間労働の是正などの働き方改革が急速に進んでいます。時代の波に乗り遅れることなく60周年、そして100周年に向かって進んで参りましょう。

社員の皆様の今後の活躍と幸せを念じて56周年の挨拶とします。

2019年入社式 社長訓示(2019年4月1日)

新しく社員になられた皆様、本日は誠におめでとうございます。今年は新卒が6名、キャリアを積まれた方が2名の8名です。

本日の入社式には、日頃お世話になっている方々にご出席をいただいています。高知県議会議員の久保博道先生、龍馬学園常務理事の泉田優様、久万田社会保険労務士事務所の代表で当社の顧問社労士の久万田昌弘様、四国銀行かづらしま支店長の岡田美智様、OTOGI&AYAの皆様、お忙しい中にも関わらず、ご出席を賜り本当にありがとうございます。

OTOGI&AYAの金子さんと河村さん、亜矢さんには、わざわざ九州から駆けつけていただきました。河村泉兵衛さんと金子裕則さんはが社の社歌を作詞・作曲して下さった方です。

今日は嬉しいことに来年の春卒業される4名の学生さんにご出席をいただいています。4名とも高知大学生です。岩井蓮さん、表瀨那さん、矢野光孝(みつよし)さん、大平育人さん、ありがとうございます。第一コンサルタンツをじっくり見て、就活の参考にして下さい。

今年の5月1日から元号が変わります。今日、昼前に新しい元号が「令和」と発表されました。このような記念すべき日に、入社された皆様に心より敬意を表します。

今日は、皆さんに、当社の「社訓」、「職場の三原則」、「3つの努力」という3つのテーマでお話しをさせていただきます。

昨年の入社式に来られていた方は、「あれ、その話し、昨年も聞いたよ」と思われると思います。社員の皆さんも、「社長のその話はもう何回も聞いた」と思うかも知れませんが、大事なことなので何度もお話しをさせていただきます。

社訓「情熱、謙虚、誠実」

まず社訓についてお話しをします。第一コンサルタンツの社訓は、「情熱、謙虚、誠実」です。

この研修室の入り口の壁に社訓を飾ってあります。これは元高知県立中芸高等学校の校長先生で書道家でもある竹内土佐郎先生に書いてもらったものです。

1階の社員の出入り口と食堂、それに3階と4階の執務室の壁にも飾ってありますが、これは書道の師範の資格を持つ社員の生田さんに書いてもらったものです。

平成26年にこの社屋が完成したとき、「会社も立派だが社員も立派だ、さすが第一コンサルタンツだ」と言われるようにしたい。そのような思いで社訓「情熱、謙虚、誠実」を作りました。

何百年も続いている老舗企業を調べて見ますと、共通していることが3つあります。

1つは、社長から社員までが情熱を持っているということです。目標達成のために熱意、やる気に溢れています。2つは、謙虚ということです。自分のことを偉いと思わず、回りの人から素直に学ぶ姿勢を大切にしているということです。3つは誠実です。嘘をつかない、約束を守るということです。誠のない企業が発展した試はありません。

当社の社訓「情熱、謙虚、誠実」には、これから100年先も200年先もずっと発展し続ける企業でありたいという思いを込めています。

いくら能力が高くてもやる気がなければ成果は出ません。傲慢で偉そうにしていると回りの人は協力してくれないし、大事な情報も教えてくれません。約束を守らなかったり、嘘を付いたりしていると誰も相手にしてくれなくなります。

逆に能力が多少劣っていても、偉ぶらず一生懸命、誠心誠意尽くす人は、回りの人に感動を与え、助けてくれるようになります。

第一コンサルタンツの社員としての条件は、「情熱、謙虚、誠実」です。「情熱、謙虚、誠実」を常に心掛けて行動するようにして下さい。

職場の三原則

社員の出入り口の正面の壁には、「時を守り、場を清め、礼を正す」と書いた書も掲げてあります。これは、教育者・森信三先生が提唱した職場の原則です。

時を守りとは、時間を守ることです。場を清めとは、身の回りを掃除し、整理整とんをすること。礼を正すとは、挨拶、返事、服装、姿勢をきちっとするということです。

この3つを守るようにして下さい。当社では、ボーナスの査定に、「時間が守れているか、整理整とんができているか、挨拶がきちんとできているか」を考慮するようにしています。

日々の努力

次に、皆さんに実行してもらいたい「3つの日々の努力」についてお話しをします。

皆さんにとって、これからの10年間がとても重要です。若い頃は新しい知識をどんどん吸収できます。しかし、30代中頃を過ぎると急に体力と記憶力が落ちます。これからの10年をどのように過ごすかで、大きな差がつきます。

私がこれから話すことを日々続ければ、皆さんは間違いなく立派な技術者になります。

1つ目は、始業時間の30分前、つまり8時までに来て、その日にする仕事の段取りをするという努力です。今日は何をどんな順番で、何時までにどのように進めるのか。ということを考える習慣をつけて下さい。

2つ目は、仕事で分からないことがあったら、その場で先輩に聞く、本で調べるなどして、確実に自分のものにしていくという努力です。

3つ目は、10年以内に技術士、RCCM、測量士などの資格を取得するための努力です。受験資格ができれば最短で合格するという気持ちで取り組んで下さい。

以上、当社の社訓は「情熱、謙虚、誠実」である。職場の三大原則は「時間を守り、整理整頓に心掛け、日々の挨拶をきっちりすること」。そして最後に、日々の努力として「8時までに会社に来て、その日の段取りをする。分からないとはその場で先輩に聞くか本で調べる、10年以内に資格を取ることを目指して勉強する」ということをお話ししました。

坂村真民先生の詩集に「念ずれば花ひらく」というのがあります。念ずるとは、「今あることに最善を尽くす」という意味です。今を大切にして、目の前のことに一生懸命取り組んでいれば必ず夢や目標が叶います。

皆さんには無限の可能性があります。第一コンサルタンツの社員であるという誇りを持って、仕事に取り組んでいただきたいと思っています。

皆さんの今後の成長を期待し、私からの訓示とします。

2019年 年頭の挨拶(2019年1月4日)

1.はじめに

皆さん,新年あけましておめでとうございます。

今年のお正月は3ヶ日とも晴天に恵まれ、暖かく穏やかでした。家族で良いお正月をすごされたことと思います。

私は元旦に、家族で金比羅さんへ初詣をしました。平成18年から毎年行っており、今年が14回目になりました。

年頭にあたりまして,今日は、皆様に3つのことをお話しします。「昨年の印象に残っていること」、「健康経営ホワイト500」、「今年の行動目標」の3つです。

2.昨年の印象に残っていること

平成30年を振り返って強く印象に残っていることが3つあります。

1つは自然災害です。

昨年は、地震、台風、豪雨、高潮が次々と発生しました。国土強靭化の必要性を改めて感じた一年でした。中でも、7月豪雨は広島県、岡山県、愛媛県で多くの犠牲者を出しましたが、高知県でも多くの道路や河川が崩壊し、激甚災害に指定されました。社員の皆さんには、連日連夜災害対応に尽力をしていただきました。皆さんの献身的な努力に対して心より敬意を表します。

2つ目は、改ざん・偽装問題です。

森友学園関係の財務省の公文書改ざん、三菱マテリアル、神戸製鋼所、KYB(カヤバ)などによる検査データ改ざんがありました。また、日産自動車のカルロス・ゴーン会長による偽装問題が大きなニュースになる中、高知でもショウガの産地偽装がありました。改ざんや偽装といった不祥事を起こすと、企業は大きなダメージを受けます。場合によっては倒産を余儀なくされます。わが社に限っては、誰一人として改ざん・偽装などしていないと確信していました。多分、皆さんも同じだと思います。しかし、昨年、過去に行われた業務の中から、改ざん・偽装と言われても仕方がないものが数件発覚しました。

わが社の品質マニュアルに基づいて真摯にチェックをしていたにも関わらずミスが発生したなら、それは改ざんや偽装ではありません。過失によるミスであり、チェックシステムの不備です。マニュアルを見直すべき問題だと思います。ところが、意図的にチェックをせずに成果品を納品したとすれば、それは明らかに債務不履行であり、損害賠償の対象になります。改ざん・偽装と指摘されても仕方ありません。成果品は必ずチェックして納品することを守ってください。

3つ目は、技術士一次試験に7名が合格したことです。7名もの合格は快挙です。仕事が忙しい中で本当によく頑張りました。4年後の技術士二次試験を目指し、今年から準備を進めてください。惜しくも不合格となった人は、失敗の原因を反省し、今年こそは合格するよう頑張ってください。また、「一次試験では遅れたが、二次試験ではきっと追い越す」という気概を持って望んでください。また、今年こそは何としても技術士二次試験の合格者が生まれるように頑張って下さい。

3.健康経営「ホワイト500」

第一コンサルタンツでは数年前より、社員の健康を考えた経営に取り組んでいますが、今年は健康経営「ホワイト500」を目指します。

「ホワイト500」とは、経済産業省が平成28年に創設した認定制度「健康経営優良法人」のうち、特に優良な健康経営を実践している企業や団体を顕彰する制度です。平成30年度には541社が認定されています。高知県では、昨年、四国銀行と大旺新洋(株)の2社が認定されました。建設コンサルタントではまだ1社も認定されていません。第一コンサルタンツが全国に先駆けて「ホワイト500」の認定を受けたいと考えています。

認定を受ける上で、わが社の最大の課題は36協定の厳守です。今年の4月1日から「改正労働基準法」が施行され、長時間労働の上限規制と罰則規定が運用されます。昨年のように甚大な自然災害が起こり、厚生労働省から労働基準法第33条の例外規定を適用する通達が出されれば別ですが、それ以外は36協定で決めている月最大75時間、年630時間を厳守しなければなりません。働き方を改革し、生産性を向上させる取り組みが不可欠です。皆様の協力をお願いします。

4.平成31年の行動目標

昨年の行動目標は、「時を守り 場を清め 礼を正す」としていました。これも引き続き行動目標にしたいと思っていますが、今年はこれに「公明正大」を加えます。

公明正大とは、端的に言えば「嘘をつかない。正直である」ということです。人間には、「少しでもよく見られたい」「自分の立場を危うくするものは見せたくない」という気持ちがあります。これは人間の本能的なものです。だから嘘をつきたくなります。しかし、嘘をついて誤魔化すと問題の本質が見えなくなります。正直に問題点を表に出せば、皆で知恵を絞って解決策を練ることができます。今年は改正労働基準法が施行されます。ホワイト500へ挑戦もします。「公明正大」でなければどれも上手くいかないと思います。また、ミスの発生を防ぐこともできません。第一コンサルタンツの社員は、「正直で、絶対に嘘をつかない」。これを社風にしたいと思っています。

5.最後に

来年の4月30日で「平成」が終わり、5月1日から新しい元号が始まります。平成30年度も残り3ヶ月ですが、創立55周年に相応しい結果が得られるように頑張りましょう。

2019年が皆様にとりまして、幸せの多い年になりますことと、一歩でも成長できる年になることを祈念しまして年頭の挨拶とします。

創立55周年記念式典挨拶(2018/11/30)

本日は、弊社の創立55周年記念祝賀会に、このようにたくさんの方にご出席いただき誠にありがとうございます。

弊社は、昭和38年11月29日に5名の社員で創業しました。55年経った現在は126名、売上高20億円の会社になりました。

これまでを振り返って見ますと、紆余曲折の連続でした。何度か倒産の危機に見舞われました。私が入社したのは32年前の昭和61年ですが、総務部長が金策のために銀行を駆け回っていたのをつい最近のように思い出されます。

私が社長に就任した平成19年前後にも大きな危機がありました。受注がピーク時の半分の7億円にまで落ち込み、赤字がでるまで経営が悪化していました。いつ沈むか分からない泥船から早く逃げなければと言う気持ちだったと思いますが、何人かの社員は去って行きました。

このような危機を乗り越えることができたのは、家族を犠牲にして夜遅くまで働いてくれた社員のお陰です。「高須の不夜城」と呼ばれた時期もありました。「四交代制の24時間営業ですか」と言われた時もありました。そのような時でも社員を信頼し、辛抱強く支えてくれたご家族がいたからこそ、ここまでこられたのだと思っています。

今日は、「子供も一緒に家族で参加して下さい」と社員に呼びかけました。お父さん、お母さんが頑張ったお陰で、幸せを実感できる会社になったことをご家族に見ていただきたいと思ったからです。夫婦で参加してくれた社員、小さい子供を連れて参加してくれた社員、わざわざ兵庫県の加古川市からご両親を呼ばれた社員もいます。今日ほど嬉しい日はありません。55周年を皆さんと一緒に、このように盛大に祝うことができますことは感無量であります。心より感謝申し上げます。

創立55周年記念として弊社が企画していることを紹介させていただきます。

1つは、ヨーロッパ社員旅行です。今年の5月にイタリア班、フランス班、ドイツ班に分かれて旅行してきました。参加者全員が執筆した旅行記をお配りさせていただいています。是非、ご覧下さい。

2つは、弊社の株式の無償譲渡です。勤続年数が5年以上の正社員を対象に、勤続年数に応じて総数645株を譲渡します。子供が大学に進学する、マイホームを建てるなどでお金が必要になったときには、株を売って資金に充てることができます。定年後の老後の助けにすることもできます。株式の無償譲渡は公平性を考えて今後も5年ごとに続けます。

3つは、11月22日から来年の1月6日まで開催される「チームラボ 高知城 光の祭」へ特別協賛するとともに、入場券145枚を社員とご家族のためにお配りさせていただきました。

4つは、国際貢献です。ミャンマーに高等学校を設立し、株式会社高知丸高と共同経営をします。

5つは、よさこい鳴子踊りチームの発足です。来年のデビューに向けて準備中です。

私たちは、社訓の「情熱、謙虚、誠実」を行動規範とし、「高知のインフラを守る」「高知を地震から守る」「高知のコミュニティを守る」を合い言葉に社業と郷土の発展のために、さらなる精進を重ねて参ります。

何卒、これまでと同様に皆様のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、お願いを申し上げます。

2018年入社式 社長訓示(2018年4月2日)

新しく社員になられた皆様、本日は誠におめでとうございます。今年は新卒が8名、キャリアを積まれた方が3名の11名です。

本日の入社式には、日頃お世話になっている方々にご出席をいただいています。高知県議会議員の久保博道先生、龍馬学園常務理事の泉田優様、林澄夫税率事務所所長で当社の監査役と顧問税理士の林澄夫様、久万田社会保険労務士事務所所長で当社の顧問社労士の久万田昌弘様、四国銀行かづらしま支店長の小林博幸様、OTOGI&AYAの皆様、そして今日の特別講演をお願いしている橋本岳人山様、お忙しい中にも関わらず、本当にありがとうございます。

OTOGI&AYAの金子さんと河村さん、亜矢さんには、わざわざ九州から駆けつけていただきました。河村泉兵衛さんと金子裕則さんはが社の社歌を作詞・作曲して下さった方です。

橋本岳人山さんは世界を股に掛けて活躍されている尺八の奏者です。今日は松山からお越しいただきました。

また、今日は嬉しいことに来年の春卒業される4名の学生さんにご出席をいただいています。第一コンサルタンツがどんな会社なのかじっくり見て、就活の参考にしていただきたいと思います。

今年は、明治維新から150年目、瀬戸大橋が開通して30年目という記念すべき年です。第一コンサルタンツにとっては創業55周年という大きな節目の年にあたります。

このような大変めでたい年に、当社を選択して下さった11名の皆様に心より敬意を表します。

今日は、皆さんに、第一コンサルタンツの「社訓」、「3つの努力」、「念ずれば花ひらく」の3点についてお話をさせていただきます。

社訓「情熱、謙虚、誠実」

まず社訓についてお話しをします。

第一コンサルタンツの社訓は、採用試験にも出題していたのでご存じと思いますが「情熱、謙虚、誠実」です。

平成26年9月に、この社屋が完成しました。そのとき、「さすが第一コンサルタンツだ、会社も立派だが社員も立派だ」と言われるようにするためには、この建物に「魂」を入れなければならないと思い、社訓を作りました。

情熱とは「やる気」「熱意」です。謙虚とは、自分のことを偉いと思わず、回りの人から素直に学ぶ姿勢があることです。誠実とは、嘘をつかない、約束を守ることです。また、相手の気持ちになって考えられることです。

高い志や高い目標を持っている人は、常に自分より上の人を見ています。ですから、自分の知識や努力がまだまだまだ及ばない、もっと勉強しなければという気持ちになります。

東京帝国大学教授で土木学会第6代目会長も務められた佐川町出身の廣井勇は、私たちから見れば大天才です。ところが、いつも家族には「自分には才能がない。他人が3日で出来ることが自分は1ヶ月もかかるのだ」と話し、日々努力を怠ることがなかったと言われています。

廣井勇が見ていた他人とは、札幌農学校の恩師のウィリアム・ホイーラー、同期の内村鑑三や新渡戸稲造だったのではないかと思います。

いくら能力があってもやる気がなければ成果は出せません。偉そうにしていると回りの人は協力してくれないし、大事な情報も入ってきません。約束を守らなかったり、嘘を付いたりしていると信用をなくし、誰も相手にしてくれなくなります。

逆に能力が多少劣っていても、偉ぶらず誠心誠意尽くす人は、回りの人に感動を与え、助けてくれるようになります。

第一コンサルタンツの社員としての条件は、「情熱、謙虚、誠実」です。「情熱、謙虚、誠実」を常に心掛けて行動するようにお願いします。

3つの努力

次に、皆さんに実行してもらいたい「3つの努力」についてお話しをします。

皆さんが第一コンサルタンツの社員として成長する上で、これからの10年間がとても重要になります。

若い頃は新しい知識をどんどん吸収することができます。しかし、30代中頃を過ぎると急に体力と記憶力が落ちます。これからの10年をどのように過ごすかで、大きな差がつきます。

私がこれから話す3つ努力を実行すれば、皆さんは間違いなく立派な人に成長します。

1つ目は、始業時間の30分前、8時までに来て、その日にする仕事の段取りをするという努力です。何をどんな順番で、どのように進めるのか。それを考えことを習慣にして下さい。

2つ目は、仕事で分からないことがあったら、先輩に聞く、本で調べるなどして、確実に自分のものにしていくという努力です。また、示方書やマニュアルに書かれていることを単に鵜呑みにするのではなく、根拠は何なのかということを理解するように努めて下さい。

3つ目は、10年以内に技術士、RCCM、測量士など必要な資格を取得する努力です。受験資格ができれば最短で合格するという気持ちで取り組んで下さい。

今日、ご来賓として来てくださっている久保博道先生は、3年前に県職員を辞めて県議会議員になられました。それ以来、先生が欠かすことなく実行されていることに「辻立ち」があります。月、水、土の週3日、雨が降ろうが雪が降ろうが休むことなく街頭に出て演説をされています。

また、夜の11時から1時間半、毎日欠かすことなく続けられていることがあります。skypeの英会話、ジョギング、読書です。

どうか、久保博道先生を見習って、3つの努力を継続してください。

念ずれば花ひらく

最後に、私の経験に基づいて「念ずれば花ひらく」ということをお話しします。

20代の頃、私は、「風呂付きの家に住みたい」「論文を書いて学会で発表したい」「技術士になりたい」「専門書を出版したい」という夢を持っていました。

最初は6畳一間のアパートに住んでいましたが、26歳の時に風呂付きの3DKのアパートを借りることができました。28歳の時には小さいながらもマイホームを手に入れることができ、39歳で子供部屋やピアノ室のある家を新築でき、そして64歳の時には二世帯住宅を新築することができました。

論文は30歳の時に初めて地盤工学会で発表しました。これまでに発表した論文数は250編を超えています。47歳の時には、愛媛大学から博士(工学)の学位を授与されました。

技術士は34歳で建設部門の「土質及び基礎」、47歳で「鋼構造及びコンクリート」、52歳で総合監理部門と3回の技術士資格試験に合格できました。

専門書は、36歳のときに「中小橋梁の計画」、39歳の時に「擁壁の設計法と計算例」を出版しました。これまでに20冊の著書を出版しています。

振り返って見ると、20代の頃の夢がすべて叶っていました。

坂村真民の詩集に「念ずれば花ひらく」という言葉があります。「念ずる」の「念」という字は、「今の心」と書きます。念じるとは、「今あることに最善を尽くす」という意味です。「今を大切にして、目の前のことに一生懸命取り組んでいけば、必ずいつか夢や目標が叶う」という意味です。

皆さんには無限の可能性があります。大きな夢を持って、「情熱、謙虚、誠実」を心掛け、与えられたことに最善を尽くすようにして下さい。

皆さんの今後のご活躍を期待しまして、私の歓迎の挨拶といたします。

2018年 年頭の挨拶(2018年1月4日)

新年明けましておめでとうございます。

今年のお正月は3ヶ日とも晴天に恵まれ、暖かく穏やかでした。家族で良いお正月をすごされたことと思います。

お正月には年賀状をいただき、ありがとうございました。今年の私の年賀状は大失敗でした。ネットで注文したのですが、「平成30年元旦」という文字を入れるのを失念していました。また、皆さんにメッセージを書きたかったのですが、写真用ハガキにしたためそれができませんでした。誠に失礼しました。

皆さんからの年賀状には、今年の抱負を書いたものがたくさんありました。
「技術士取得に力をいれていきます」「今年こそ成果を出します」「道路2人、鋼構造及びコンクリート1人の筆記試験合格目指します」「今年は3D部門の受注拡大と採算ベースに乗せることを目標に頑張ります」「55周年に相応しい年になるよう頑張ります」「20億円目指して今年も頑張ります」 このように強い決意のこもった年賀状をいただくと、とても頼もしく思います。

これから3つのことについてお話をさせていただきます。 1番目は絵馬についてです。
「念ずれば花ひらく」という言葉があります。「このようになりたい」「こうしたい」と強く思うと、不思議とその願望は叶います。 当社では、平成21年から毎年、全員にその年の抱負を絵馬に書いてもらい、それを土佐神社奉納しています。 今年も絵馬を準備していますので、1年の目標を書いてください。目標は、神様にも分かるように具体的に、例えば「技術士合格」「結婚」のように書くと念願が叶う確率が高くなります。 土佐神社には全員で行って参拝するのが良いのですが、今年は係長以上50名で参ります。来年からは全員で参拝しても良いと思っています。

2番目は、当社の経営理念についてです。経営理念とは、ビジョンのことですが、会社が目指す方向を明文化したものです。
当社の経営理念は、「社員よし、顧客よし、地域よし」です。 「社員よし」とは、社員が物心両面の幸せを感じられ、第一コンサルタンツの社員で良かったと思えるということです。「顧客よし」とは、発注者から最良のパートナーと思っていただけ、第一コンサルタンツに頼んで良かったと思って貰えるということです。最後の「地域よし」とは、地域の人たちから頼りにされ、第一コンサルタンツが来てくれて良かったと思って貰えるということです。このような会社を目指すというのが、当社の経営理念であります。

今年は、当社にとって創立55周年という節目の年に当たります。社員の皆様にも、発注者の方々にも、そして地域の人々にも当社の経営理念をこれまで以上に実感でき、「第一コンサルタンツは、なんと素晴らしい会社なのだろう」と思っていただけるような年にしたいと考えています。

具他的には、次の二つのことを考えています。 一つは、5月に全社員で3班に分かれてヨーロッパへ行きます。1班はイタリア、2班はフランス、3班はドイツです。いずれも4泊6日のハードなスケジュールになっています。ヨーロッパに行くには最低8日は欲しいのですが、4泊6日が福利厚生で認められる限界です。家族については半額を会社で負担して欲しいという要望がありましたが、家族は福利厚生の対象外ですので認めることはできません。 経費は一人当り40万円です。100人行くと4,000万円の費用がかかります。旅行の主たる目的は社員研修ですので、参加者全員にレポートを書いてもらいます。伝統あるヨーロッパの文化や芸術、技術に触れ、今後の仕事に活かしてくれることを期待しています。

二つは、当社の株式を社員に無償で譲渡するということです。現在、会社が発行している株式は、39,000株あります。9,500株は役員と社員が持っていますが、29,500株は第一コンサルタンツが持っています。いわゆる金庫株です。社外の人が持っていたものを会社の金で買ったので金庫株となっています。
私は、社員全員が株主になるのが理想的だと思っています。会社が破綻すれば株券は紙くずになりますが、業績が伸びれば配当金が株主に支給されるし株価も上がります。努力をすればしただけ報われるので、社員に働きがいができます。
平成22年から社員でも株を持つことができるようにしたのです、現在の株主は役員・社員合わせて30名に留まっています。原因は、経済的に株を買う余力がないのだと聞いています。
金庫株は社員の汗の結晶です。社員の共有の財産だと思っています。しかし、金庫の中で眠らせておいては何の価値もありません。紙くず同然です。
そこで、金庫株の一部を勤続年数5年以上の社員を対象に、無償で譲渡したいと考えています。何株譲渡するか、それをどのように配分するかは未定です。取締役会で検討し、株主総会の決議を得なければなりません。

3番目は、平成30年度がどのような年になるかについて、期待も込めて述べてみたいと思います。
わが社は、平成25年度に受注を5億8千万円、売上を3億8千万円伸ばしました。なぜ1年でこんなにも伸ばせたのでしょうか。 理由は3つあります。

1つは、平成24年12月の笹子トンネル事故を契機に道路施設総点検が大量に発注されたこと。

2つは、四国一を目指し受注20億円を達成するという大きな目標があったこと。

3つは、「第一さんの頼みなら」と言って協力してくれる会社がたくさんあったこと。どれ一つ欠けても達成できませんでした。

今年も平成25年度と似た特需を期待できます。高知県の砂防基礎調査の予算が、平成29年度より3倍多い34億円つきました。業績を飛躍的に伸ばせるチャンスです。今からその準備を整えるようお願いします。
来年度は、5年に1回の橋梁点検が一巡する最後の年度になります。こちらの方も今年度以上の受注を期待しています。
新しい分野としては、3D計測チームのドローンと3Dスキャナーを活用した業務の受注、技術開発部と日建リース工業とで橋梁用足場を共同で開発を進めることが決定しています。 当社の将来を担うビジネスに発展することを期待しています。

会社の発展は社員の成長に掛かっています。社員一人ひとりが成長すれば、会社は発展します。今年こそは、技術士、技術士補、測量士をはじめ、資格試験に合格するようにお願いします。
年度末にかけて益々忙しくなりますが,残業時間が36協定で決めている月80時間、年間660時間を厳守するような工夫と努力を引き続きお願いします。

最後になりますが、平成30年が第一コンサルタンツの飛躍の年になると共に、皆さんにとって素晴らしい1年になりますことを祈念しまして念頭の挨拶とします。

2017年入社式 社長訓示(2017年4月3日)

新しく社員になられた皆様、本日は誠におめでとうございます。

高知工業高校、宿毛工業高校、開成専門学校、高知大学、高知工科大学、愛媛大学を卒業された優秀で前途有望な6名の若者に入っていただきました。

そして若者に混じって、この3月に愛媛大学を定年退官された矢田部先生にも入社いただきました。先生とは25年以上の長きにわたってお付き合いさせていただいています。
第一コンサルタンツの当面の目標は四国一ですが、その先は日本一です。日本一を目指すには、どうしても矢田部先生の力が必要とずっと考えていました。第一コンサルタンツに入社していただき、本当にありがとうございます。

本日の入社式には、日頃お世話になっている方々にご出席をいただいています。高知県議会議員の久保先生、龍馬学園常務理事の泉田様、久万田社会保険労務士事務所・所長の久万田様、岐阜大学の熊田先生、四国銀行かづらしま支店・支店長の前田様、そしてOTOGIの金子様と河村様、お忙しい中にも関わらず誠にありがとうございます。

熊田先生には、今年で3回目となりますが、午前中ビジネスマナーの指導をしていただきました。
OTOGIの金子さんと河村さんには、昨年に引き続き今回もわざわざ九州から駆けつけていただきました。毎朝、始業前に社歌を流していますが、これを作詞・作曲して下さった方です。

また、今日は嬉しいことに来年の春卒業される4名の学生さんにご出席をいただいています。第一コンサルタンツがどんな会社なのかじっくり見て、就活の参考にしていただきたいと思います。

今年は、大政奉還から150年目に当たりますが、大政奉還の立役者は坂本龍馬です。坂本龍馬の船中八策が、土佐藩の後藤象二郎や薩摩藩の小松帯刀など多くの人々の心を動かして大政奉還という無血革命に繋がったといわれています。

いま、日本は、明治維新に匹敵する大きな変革期にきています。変革期には歴史が動きます。これまで絶対安泰と思われていた大企業の経営が次々と破綻するかと思えば、聞いたことがないような会社が企業番付の上位に現れるということが起きてきます。
変革の波に乗ることができれば、業績を飛躍的に伸ばすことができます。

変革期に活躍するのは、いつの時代にあっても若者です。幕末に活躍した坂本龍馬は31歳、後藤象二郎29歳、板垣退助30歳、岩崎弥太郎32歳でした。

変革期に重要なことは、最新の情報をいち早く入手することです。龍馬が全国を飛び回って、最新の情報を集めたように、私たちも全国あるいは外国に行って最新の情報を集めなければなりません。

インターネットからでも情報を得ることができます。しかし、実際に自分の目で見て確かめないと役立つものかどうか見抜くことはできません。
東京に行けば、ドローンや人工知能、ロボットなどの見本市や展示会をやっていますので、どんどん行ってください。そのための費用はすべて会社が出します。

本日、入社された皆さんには、わが社が躍進するための原動力になってくれるものと期待しているわけでありますが、皆さんが原動力になるにはこれからの10年間がとても重要であります。
なぜかと申しますと、基礎的な知識を身につけられるのはこれからの10年間だからです。30代中頃までは気力、体力、記憶力共に充実しているので新しい知識をどんどん吸収することができます。しかし、30代中頃を過ぎると急に記憶力が落ちます。若いときが勝負です。

私がこれから話す3つのことを今日から確実に実行していただければ、皆さんは間違いなく立派な技術者に成長します。

1つ目。会社には、始業時間の遅くても30分前には来て、その日にする仕事の段取りをするということです。何をどんな順番で、どのようにするのか、それを考え決めるということです。これを習慣にして下さい。

2つ目。仕事で分からないことがあったら、先輩に聞く、本で調べるなどをして、理解し、確実に自分のものにしていって下さい。また、示方書やマニュアルに書かれていることを鵜呑みにするのではなく、根拠は何なのかということを理解するように努めて下さい。

3つ目。30歳までに技術士を取ることを目標に猛勉強して下さい。

今、私が言ったことを10年間継続すると、専門的なことを理解できるようになり、仕事が面白くなります。面白いと思うと、人間の体は60兆の細胞でできていると言われていますが、細胞のスイッチが次々とONになっていきます。テレビを見ていても、車で走っていても、必要な情報が知らぬうちに飛び込んでくるようになります。そうなれば、「このことに関しては第一コンサルタンツの誰々さんが日本一だ」と言われるようになります。

皆さんの今後の活躍を期待しまして、私の歓迎の挨拶といたします。