2023年 年頭の挨拶(2023年1月4日)

1.はじめに

皆さん、新年あけましておめでとうございます。年頭に当たりまして、ご挨拶申し上げます。

私は年末の12月27日にコロナに罹患しました。このため、1月3日まで7日間ずって自宅で療養をしていました。ワクチンを5回接種していたため、症状は普通の風邪よりもずっと軽く済みました。

忘年会を欠席せざるを得なくなり、皆様にはご心配をかけるとともに、大変迷惑をおかけしました。申し訳なく思っています。

今日は、新型コロナウイルスに関連することと、インフラ分野のDXについて、元旦に思ったことをお話させていただきます。

 

2.新型コロナウイルスに関連して

コロナ騒動が始まって3年が経ちます。生活様式が随分と変わってきました。最も変わったのは会議だと思います。コロナ初年度の令和2年は、ほとんどの会議が中止になっていましたが、最近はWEB会議がメインになってきました。

WEB会議の最大の利点は、時間や経費を節約できることです。会場へ移動する時間や交通費、会場代などの経費が不要になったことです。全国から東京へ集まらなければならないような会議は、経費が半端なく節約されているはずです。欠点もあります。会場で名刺交換したり、雑談したりすることができません。このため、面識のない人と親密になれない、人脈が広がらないことです。

私は、時間や経費がいくらかかろうとも、対面会議のメリットが数倍大きいと思っています。

コロナ禍で極端に減ったのが会食です。私の過去を振り返ってみますと、人間として、あるいは技術者として大きく成長できたときには、必ず人との出会いがありました。いつもそこでは、酒を飲みながら会食をしていました。私の経験を2、3紹介させていただきます。

私は、平成9年、47歳のとき愛媛大学から博士の学位をいただきました。その切っ掛けになったのは平成3年でした。地盤工学研究発表会が長野県であり、愛媛大学の先生と会食をする機会がありました。その席で、「一度研究室に遊びに来ませんか」と誘われていたので、一ヶ月後、午後一時過ぎに八木研究室を訪問させていただきました。

研究室には、榎先生だけがおられ、ソファに座るなり、冷蔵庫から缶ビールを取り出してきて歓待してくれました。そうしているうちに、八木先生、矢田部先生も帰ってこられ、夕方まで研究室で飲みながら歓談をしました。その後4人で繁華街へ繰り出しました。私がホテルに帰ったのは夜中の二時近くになっていました。

この日から、八木研究室と親密な関係になりました。あれから30年以上が経ちますが、矢田部先生には第一コンサルタンツの取締役になっていただいているわけでございます。

私の学位論文には、モンテカルロ法を用いた落石シミュレーション手法に関する研究を書いています。この研究のヒントになったのは、正月に実家へ帰り、幼なじみと酒を飲んでいたときに聞いた話です。友人の一人が航空自衛隊に勤務していました。日本の領空に敵の戦闘機が侵入してくることを想定し、それを撃墜する訓練をコンピュータでしている。そのシミュレーションには、モンテカルロ法という乱数を発生させる手法が用いられている、という話しでした。これがヒントになりました。斜面を落下する落石を戦闘機と見なせば良いと思ったのでした。

当社の顧問をして貰っている國島正彦先生、大森文彦先生、望月雄二さん、上野将司さんたちと親しくなる切っ掛けは、いずれもお酒を飲みながらの会食の席でした。

酒が入れば誰でも陽気になり、ポジティブ思考になります。腹を割った本音の話しをすることができます。コロナによって会食が減ったことは、経済活動だけでなくいろいろな面で大きな損失です。早く、コロナ前の日常生活に戻ることを祈るばかりです。

 

3.インフラ分野のDX

少子高齢化の影響で建設産業における就労者の高齢化、担い手不足が顕在化しています。そうした中で、自然災害やインフラの老朽化への対応が迫られています。

国土交通省は昨年、インフラ分野の「DXアクションプラン」を発表しました。2025年までにどのようなDXに取り組むのか、その方針を取りまとめたものです。

当社は昨年、ドローンレーザーやマルチビームを用いた測量業務を国土交通省から受注することができましたが、県内同業社でDXに対応できている会社は少ないように思います。DXに対応できない会社は淘汰される時代が始まる予感がします。

今年は、橋梁やトンネル、ダムといった土木構造物を対象にした、AIによる健全度診断技術が一気に進むと思われます。絶対、乗り遅れてはなりません。失敗しても構わないので、「他社より一日でも早く」という気持ちで取り組んでください。何もしなければ前へ進むことができません。失敗は経験です。経験を積み重ねれば必ず成功します。

DXを推進する上で、注意すべきことがあります。優れた土木技術が伴わなければ、DXはただのオモチャになってしまうということです。経験に裏付けされた技術があってはじめてDXが生きてくるのです。

私が敬愛している一人に、高知丸高の高野広茂会長がおられます。「昨年、スイス製の多関節型建設機械スパイダーを1億円で購入した、改良してさらに安価で良いものにするつもりだ」と話されていました。

会長は2月に86歳になります。鹿島建設や大成建設などのスーパーゼネコンだけでなく、伊藤忠商事や三菱商事とも幅広い人脈を持っており、世界中から建設機械に関する最新情報を収集しています。その好奇心には驚かされます。新しいものに興味を示し、追っかけているので、いまでも成長を続けられているのだと思います。

昨年、会長からこんな話も聞きました。「古い大栃橋を取り壊すのに高知県が5億円で発注したが不落になった。10億円でないと解体撤去できないそうだが、私なら2億円程度でできる」というのです。

高野会長は、自分で現地へ行き、橋が架かっている長瀬ダムの水深を測り、組み立て式のフロート台船を使えば、仮橋の数分の一の費用で撤去できるという説明でした。

寝ても覚めても四六時中考えているのです。ですから、誰も考えつかない妙案を提案ができるのです。私たちも仕事に対する姿勢を見習わなければいけないと思ったことでした。

 

4.おわりに

今年、第一コンサルタンツ創立60周年を迎えます。60周年を迎える企業は日本に16,083社ありますが、100周年を迎えるのはその13%の2,118社です。

第一コンサルタンツが今後、80周年、100周年と生き残っていけるかどうかは、皆さんの働き方にかかっています。

世界中から最新の技術をどこよりも早く取り入れることと、経験に裏付けされた高度な技術を身に付けることが大事です。社員一人ひとりが、この分野なら誰にも負けないという技術を身に付けるように心掛けてください。

最後になりますが、皆さんが人間としても技術者としても大きく成長すると共に、幸多い年になることを祈念しまして念頭の挨拶と致します。

創業59周年記念の挨拶(2022/11/29)

第一コンサルタンツは昭和38年11月29日に創業しました。今日、満59歳を迎えました。

人間には厄年がありますが、会社にも同じように厄年があると思います。

今年は第一コンサルタンツにとって前厄に当たります。来年が本厄、再来年が後厄になります。どんな大きな厄(わざわい)が来ようとも、社員が一丸となって、目の前のやるべきことに対して精一杯努力をすれば、厄を乗り越えることができます。そして、それを乗り越えたとき、社員も会社も一段と大きく成長できると確信しています。

 

今日は、創立記念日です。毎年、話していることですが、当社の社訓についてお話をさせていただきます。

社訓が「情熱、謙虚、誠実」であることを知らない社員はいないと思います。「社長の話は、もう耳にたこができた」と思われる社員が多いと思います。今日はこれまでとは違った話題を紹介しながら、社訓の話しをさせていただきます。

7年前の平成27年8月に本社をここに新築しました。そのとき、「仏作って魂入れず」になってはいけないと思いました。魂とは、社員が守るべき行動規範です。

「会社も立派だが社員も立派だ、さすが第一コンサルタンツだ」と言われるようになるには、社訓が必要です。

そんなとき、元・中芸高等学校の校長で、書道家の竹内土佐郎先生が、「新築祝いに何か書を書いて差し上げたい」とおっしゃって下さったので、研修室の入り口の壁に飾ってある社訓「情熱 謙虚 誠実」を揮毫してもらいました。

社員の出入り口、食堂、3階と4階の執務室の壁に飾ってある社訓は、河川砂防課の生田万祐子さんに書いてもらったものです。

「情熱 謙虚 誠実」を社訓に決めたのは、社屋を新築したときですが、平成25年の創立50周年記念式典の挨拶で、「情熱、謙虚、誠実をモットーに、更なる精進をして参ります」と話しています。

会社が100年企業に向けて成長し続けるには、「情熱、謙虚、誠実」を社員が常に意識して行動する必要があると思っています。

 

今日は、「情熱」についてお話しします。いくら能力があっても、技術が優れていても、「情熱」つまり「やる気」がなければ成果は出せません。

世の中で成功した人に共通していることは、情熱が並大抵ではないということです。

今年の8月に90歳で他界しましたが、京セラ創業者の稲盛和夫会長は、「誰にも負けない努力をすること」が大事だと常日頃話されていました。

日本電産創業者の永守重信会長は、「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」、「情熱、熱意、執念」の精神で、小型モーターでは世界一の企業に成長させています。

お二人とも日本を代表する世界的な経営者です。そんな偉い人の話しをされてもピンとこないと思っておられると思います。比較的身近な人のことをお話しします。

私が敬愛する一人に、高知丸高の創業者・高野広茂会長がいます。高知丸高は年間売上げが90億円で、純利益率25%を叩き出しているとんでもない会社です。わが社の純利益率は10%です。建設コンサルタンツ協会の平均が4%ですので、当社は決して悪くないのですが、高知丸高にはとても及びません。純利益率25%というのは、建設業界で断トツです。

高野会長が一代でここまで会社を成長させることができたのは、仕事に対する執念ともいうべき情熱であると思います。

高野会長は若いころに虫歯になったそうです。虫歯になれば治療に時間がかかり、仕事に差し支えます。虫歯にならない前に全部抜いて総入れ歯にしたということです。ここまで仕事を優先させる人は聞いたことがありません。

会長の次男が参議院の高野光二郎議員ですが、その奥さんの慶さんからこんな話しを聞きました。

「お義父さんはいつも考えごとをしている。食事の時も、アイディアを思いついたら色鉛筆でスケッチブックに描いている」

平成28年に台湾南部地震がありました。そのとき、橋梁の被害調査に高野会長とご一緒しました。

桃園駅から台南駅まで高速鉄道で移動したとき、私は本を読んだり居眠りをしたりしていたのですが、隣の席の高野会長はずっとスケッチブックを広げて津波対策に関するアイディアを考えておられました。台南駅に着く直前に、「右城さん、良いアイディアが浮かんだ」とスケッチブックに描いた図面を見せてくれました。

高野会長は私より13歳年上です。旅の疲れを微塵も見せない気力と体力に驚かされたことでした。

高野会長は、毎朝4時に起きて、3時間かけて前日の反省と当日の仕事の段取りを考えているそうです。「反省なくして進歩なし」が信条と言われていました。常にPDCAのサイクルを回して改善に努められているのです。

 

もう一人、紹介します。平成15年に他界されましたが、京都大学や名古屋大学で教授をされた成岡昌夫先生です。高知市のご出身で、構造力学や橋梁工学の本をたくさん出版しておられ、橋梁分野では知らない人がいないほど有名な先生でした。

その先生から、たびたび手紙をいただいていました。京都に住んでおられましたが、高知にもご自宅があり、平成8年に帰ってこられたとき、第一コンサルタンツに来て「縮少定理による断面力検証法」という講義をしてくれました。

成岡先生から次のアドバイスをいただきました。

①毎日コンスタントに努力すること。

②他人の1.5倍働くこと。

③この時間を生み出すには、枕に頭をつけた途端に熟睡に入る訓練をする(アルコール抜きで)こと。

④記事に必要なことはすぐメモする。出所を必ず記入しておくこと。

私は、このすべてを実行できていませんが、1つでも2つでもできるようにと心掛けています。

 

昨日、71歳だという山形県の見知らぬ男性から手紙が送られてきました。手紙には、「右城猛博士は、工学博士などの資格をたくさんとり、各大学の教授をし、著書もたくさん出され、会社の社長もしている。頭が良くて運が良いのがうらやましい」と書かれていました。

その男性は、日本大学大学院工学研究科建築学専攻を修了し、「一級建築士」「建築構造士」「建築主事」「工学修士」の資格を持っているようです。

建設会社で監理建築士をしていたが、70歳になったのを理由に辞めさせられたようです。同期でも大工や溶接などの技術を持った人は今なお働いているようです。同時に辞めた同僚の一人は、別の会社に行って現場監督を続けている、と手紙に書いてありました。

その男性は、私よりも遙かに頭が良くて(=勉強ができて)、生まれ育った環境にも恵まれています。それにも関わらず、人生が上手くいかないのは、「情熱、謙虚、誠実」が欠けているからだろうと思いました。

いくら能力や技術があっても「情熱、謙虚、誠実」のない人は上手くいかないことを改めて確信しました。

 

今日は創立記念日なので社訓の話しをさせていただきました。59周年を迎えることができたのは、社員、そしていつも支えてくれているご家族のお陰です。感謝の気持ちとして「田野屋塩次郎」のお菓子セットを用意しました。

田野屋塩次郎のお菓子は、にっぽんの宝物グランプリ、日本全国おやつランキンググランプリ、お土産グランプリに輝いていますし、JALの機内食に採用されたこともある高知県が誇る銘菓です。ご家族と一緒に召し上がって下さい。

社員の益々の活躍とご家族の幸せを念じて59周年の挨拶とします。

令和4年11月29日

社長 右城 猛

令和4年入社式 社長訓示(2022年4月1日)

社長の右城でございます。

今年は、6名の皆さんに入社していただきました。入社おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

昨年4月に入社していただいたスーさん、タンさん、アウンさんにはウエブで参加していただいています。

三人は4月14日にミャンマーを出発し、15日には成田空港に到着します。高知に入れるのはその日か翌日になると思います。

今、国際報道はロシアによるウクライナ侵攻一色になっていますが、ミャンマーでは国軍と武装市民との内戦状態が続いています。ご家族の安全と、3人が無事に高知に到着することを祈っています。

本日の入社式には、高知県議会議員の桑名龍吾様、高知市議会議員の海治甲太郎様、そして高知工科大学を来年の春に卒業される予定の山本翔さんにご出席いただいています。誠にありがとうございます。

4月1日に社員全員が一堂に会して、このように入社式を行うのは平成20年からです。今回が15回目になります。

第1回の入社式を思い出して見ますと、新入社員は二人でした。新卒は西村紘寛君が一人でした。平成26年からは優秀な新卒者が毎年6~7名、今年は5名ですが、入ってくれるようになりました。とても嬉しく思っています。

東側の出入り口から入ると、正面の壁に2つの額縁に入れた書が飾ってあります。左側には社訓「情熱、謙虚、誠実」、右側には職場の三原則「時を守り 場を清め 礼を正す」の書です。

「時を守り 場を清め 礼を正す」は、明治生まれの哲学者で教育者であった森信三先生が提唱された名言です。「学校現場再建の三原則」とも呼ばれています。

今日は、この職場の三原則についてお話をします。

「時を守る」とは、時間を守る、納期を守ることです。約束を守ることです。そのためには、決められたことを即実行しなければなりません。時を守ることは、結果として自分の信用を積むことになります。

「場を清める」とは、環境を整備することです。その基本は3S「整理、整頓、清潔」です。3Sを徹底することで、気づく人になれます。そうすれば謙虚になり、感謝の心が芽生えてきます。

「礼を正す」とは、挨拶をすること、返事をすることです。挨拶の意味は、心を開いて相手に迫ることです。人とのコミュニケーションは挨拶から始まります。気持ちの良い挨拶や返事ができる人は、良い人間関係が築ける人です。返事をすることは、自分から素直な気持ちになるということです。素直な人は必ず伸びます。

「時を守り 場を清め 礼を正す」ことは、「人間力を磨く」ことに繋がります。

「技術者たる前によき人間たれ」という言葉があります。コンサルタントの技術者として技術を磨くのは当然ですが、それと同時に人格も磨いて立派な人間に成長していただきたいと願っています。

わが社では、6月に夏の賞与、12月に冬の賞与を支給しています。支給額は上司が評価して決めています。評価項目には、主体的に仕事に取り組んだかとか、資格取得に積極的に取り組んだかなど、いろいろありますが、「時間厳守」「整理整頓」「挨拶励行」をそれぞれ5点満点で評価しています。職場の三原則が100点満点中の15点を占めています。

これからは「時を守り 場を清め 礼を正す」ことをしっかり頭に叩き込んで行動してください。

第一コンサルタンツは、この15年間順調に業績を伸ばしてきました。7億円であった売上げを令和3年度には24億円まで伸ばすことができました。県内の測量設計業界では断トツですが、四国内で見れば5番目です。

今後、30億円、100億円、500億円と売上げを伸ばし、日本一のコンサルタントを目指したいと思っています。

この目標の実現をさせるには、いろいろなハードルがあります。皆さんが入社したことで、どんなに高いハードルでも乗り越えられると確信しています。全員が一致団結し、ハードルを突破していきましょう。

月刊誌『致知』の4月号に、生島ヒロシさんの書かれた「二十代をどう生きるか 為せば成る 為さねば成らぬ何事も」という記事が掲載されていました。そのコピーを皆さまの席に配布させていただいています。

生島ヒロシさん私と同じ1950年生まれで、今年72歳になりますが、今も現役のアナウンサーとして活躍されています。

二十代を過ごす上でとても示唆に富むことが書かれています。是非、参考にして下さい。

新入社員の皆さんの今後の健闘を期待しまして歓迎の挨拶と致します。

2022年 年頭の挨拶(2022年1月4日)

 

1.はじめに

皆さん、あけましておめでとうございます。年頭に当たりまして、ご挨拶申し上げます。

今年は三が日とも天候に恵まれました。ご家族で穏やかなお正月を過ごされたことと思います。

私は二日に金比羅さんへ行って来ました。平成18年からずっと初詣を続けており、今年が17回目になりますが、過去最高の人出でした。コロナ感染症の第6波にならならなければよいが、と思ったことでした。

これから2つのことをお話します。1つは、昨年の出来事で特に印象に残ったことです。もう1つは、今年、当社が取り組むべき課題です。

 

2.印象に残った昨年の出来事

最初に、昨年を振り返って、特に印象に残ったことを2つお話します。

1つは、若手社員の成長です。

土木学会四国支部技術研究発表会で吉田萌君と金剛一君の二人が優秀発表賞に選ばれました。また、地盤工学会四国支部技術研究発表会では公文海斗君が優秀発表賞に選ばれました。

社内研究発表会では、西村桃花さんが最優秀発表賞、島内司君、岩瀬誠司君、岩井蓮君の3人が優秀発表賞でした。いずれも20代の若者でした。

吉田君、金君、公文君は、社内研究発表会で学会と同じ論文を発表しましたが、社内では優秀発表者に選ばれませんでした。土木学会四国支部や地盤工学会四国支部より当社のレベルが高いことが証明されたようなもので、とても嬉しく思いました。

また、会社の忘年会の席で、今年入社した松比良美優さんに、「難関の技術士一次試験に一発でよく合格しましたね」と褒めていると、隣にいた矢野川稔君が「僕の指導が良かったからです」と自慢してきました。応接会議室で矢野川君が講師になって勉強会をしている光景を何度か見かけたことを思いだしました。「先輩が後輩に教える、後輩は先輩を尊敬する」。このような社風ができれば、会社は間違いなく成長します。

昨年ほど若手社員が成長したと感じたことはありませんでした。

印象に残った二つ目は、安全教育、安全管理の重要性です。

年末に県内のS社の社員が橋梁点検作業中に転落して死亡する事故がありました。また、県内のT社の幹部社員と下請け会社の役員が事故を隠蔽する事件がありました。

この二つの出来事を他山の石とし、日頃の安全教育と安全管理をこれまで以上に徹底するようにお願いします。

当社の経営方針は、1番目が社員の健康と安全です。2番目が会社の信用で、会社の利益は3番目です。この仕事の優先順位を常に意識して仕事に取り組むように心がけてください。

 

3.今年取り組むべき課題

次に、当社が早急に取り組まなければならないと思っていることが3つあります。そのことについて、これからお話しします。

一つは、ミスをなくす仕組み作りです。

昨年、当社の信用を損なうようなミスがいくつか発生しました。ミスの原因は、業務に関する情報が社内で十分に共有できていなかったこと、担当者に専門的知識が不足していたこと、照査が実行されていなかったこと、ISO9001が機能していないことがあったように思います。

ミスの原因を皆さんで徹底に掘り下げ、再発防止の作業マニュアルを作る必要があります。品質管理室が中心となって早急にマニュアル作りに取り組んで下さい。

二つ目は、有資格者を増やすことです。

当社には技術士、RCCM、測量士の資格を持った社員がたくさんいます。県内一の人数です。しかし四国内の同業他社と比べれば、技術士は4番目、RCCMとは7番目、測量士は7番目です。

当社では、社員の皆さんに資格取得を奨励してきました。しかし、これまでのような取り組み方では同業他社に水を開けられる一方です。

他社では一人がいくつもの資格を取得しています。資格取得に対してこれまで以上に積極的に取り組んで下さい。

三つ目は、BIM/CIMへの取り組みです。

建設コンサルタント業においてもBIM/CIMなどDX化が急速に進んでいます。幕末や戦後に匹敵する大きな変革期にあるように思います。

変革期には、それまで栄えてきた企業が消滅し、新しい企業が出現します。このことは歴史が物語っています。

当社はBIM/CIMへの取り組みが遅れました。いまのままの状態であれば、日本一を目指すどころか淘汰される恐れさえあります。

幕末には坂本龍馬など30代前後の若者が近代国家をつくり、産業革命を起こしました。終戦から日本が奇跡の復興を遂げることができたのは、大正末期から昭和初期に生まれた20代~30代の若者の力です。

幸いなことに、当社には志が高い優秀な若者がたくさんいます。若者たちには、「これからの時代は我々の時代だ。会社は我々が担ってゆく。BIM/CIMは我々に任せてくれ」という気概を持っていただきたいと願っています。

 

4.おわりに

2018年から「防災・減災、国土強靱化のための3カ年緊急対策」、2021年度からは「防災・減災、国土強靱化のための5カ年加速対策」が始まりました。このお陰で我々の業界は恵まれた経営環境にあります。

ゆとりがある今の内にミスをしない社内体制を固めると共に、資格取得とDX化に全力を注ぎ同業他社に追いつき、そして追い越さなければなりません。

今年が皆さまに取りまして希望に満ちた幸多い年になることを祈念し念頭の挨拶と致します。

創業58周年記念の挨拶(2021/11/29)

第一コンサルタンツは第一測量有限会社として昭和38年11月29日に創業しました。58年前です。

今日は創立記念日でありますので、当社の社訓についてお話をさせていただきます。社訓が「情熱、謙虚、誠実」であることを知らない社員はいないと思います。

私がいつ、なぜ社訓を作ったのか、私の思いをこれからお話させていただきます。

社訓を作ったのは、本社をこの地に新築移転した平成27年8月です。書道家の竹内土佐郎先生が、「新築祝いに何か書を書いて差し上げたい」とおっしゃって下さったので、研修室の入り口の壁に飾ってある社訓「情熱 謙虚 誠実」を揮毫してもらいました。

社屋ができても、「仏作って魂入れず」になるような気がしていました。会社の魂とは、社員が順守すべき行動規範です。

「会社も立派だが社員も立派だ、さすが第一コンサルタンツだ」と言われるようにするには、社訓が必要と思っていました。

いろいろと考えて、「情熱 謙虚 誠実」を社訓に決めたのですが、実は、平成25年の創立50周年記念式典、あるいは50周年記念誌で、「情熱、謙虚、誠実をモットーに、更なる精進をして参ります」という挨拶をしています。会社が100年企業に向けて成長を続けるには、「情熱、謙虚、誠実」を社員が常に意識して行動する必要があると思ったからです。

まず、「情熱」についてお話しします。いくら能力があっても、情熱つまり「やる気」がなければ成果は出せません。社員には、「日本一の技術者になる」「会社を日本一にする」という情熱をもって仕事に取り組んでもらいたいと願っています。

私が尊敬する経営者に、日本電産の創業者・永守重信氏がいます。昭和48年に28歳のときに社員4人で設立した会社です。48年経った現在の売上高は、1兆7千億円です。第一コンサルタンツは矢野利男氏が33歳の時に社員5人で創業しました。58年経った現在の売上高は23億円です。業種が違うので、金額を比較しても意味はありませんが、わずか48年で小型モーターの分野で世界一の企業に成長しています。当社は、日本一どころか四国で5番目です。

永守氏は、「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」、「情熱、熱意、執念」の精神を貫いています。日本電産と当社の違いは、「情熱」の差だと思っています。今一度、情熱について考えて見て下さい。

次に「謙虚」について説明します。謙虚とは、自分のことを偉いと思わず、周りの人から素直に学ぶ姿勢があることです。

私が尊敬する人物に廣井勇がいます。今年の4月、廣井の出身地の佐川町に銅像を建立しました。廣井は、東京帝国大学の教授で土木学会第6代会長もされた人物です。私たちから見れば大天才ですが、家族には「自分には才能が無い。他人が3日でできることが一ヶ月もかかるのだ」と話し、日々努力を怠ることが無かったと言われています。廣井が見ていた他人とは、札幌農学校の同期の内村鑑三や新渡戸稲造だったのだと思います。

高い志や目標を持っている人は、常に自分より上の人を見ています。そうしますと、自分の知識や努力がまだ足らない、もっと勉強しなければと言う気持ちになります。

最後に「誠実」についてお話をします。誠実とは、嘘をつかない、約束を守るということです。

「至誠通天」という言葉があります。中国の孟子の言葉です。「誠の心を尽くして行動すれば、いつかは天に通じて認められる」という意味ですが、「何事においても、一つ一つの課題に誠実に取り組み、精一杯の努力をすれば、必ず願いは叶う」という教えです。

社訓は研修室の入口だけでなく、常に社員の目に入る場所におきたいと考え、東側の社員の出入口、食堂、3階調査部と4階設計部の壁にも掲示してあります。これは、設計部河川砂防課の生田万祐子さんに書いてもらったものです。

今日は創立記念日なので社訓の話しをさせていただきました。58周年を迎えることができたのは、社員、そしていつも支えてくれているご家族のお陰だと思っています。感謝の気持ちを表す意味で芋や金次郎のお菓子を用意しています。退社するときに持って帰って、ご家族で召し上がって下さい。

これからも「情熱、謙虚、誠実」を心掛けて、60周年、そして100周年に向かって邁進して参りましょう。

社員の皆様の益々の活躍とご家族の幸せを念じて58周年の挨拶とします。

令和3年11月29日

社長 右城 猛

2021年入社式 社長訓示(2021年4月1日)

社長の右城でございます。

6名の新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

今年は、東日本大震災から10年を迎えました。7月には東京オリンピック・パラリンピックが開催されることになっています。このような記念すべき年に皆さんをお迎えすることができ、大変嬉しく思います。なお、ミャンマーの3名については、コロナで入国できません。オンラインで参加いただいています。

本日の入社式には、前高知県知事・尾﨑正直様、高知県議会議員・桑名龍吾様、高知市議会議員・横山公大様にご出席いただいています。誠にありがとうございます。

また、今日は、来年大学を卒業される坂上さん、川那辺さんにご出席いただいています。第一コンサルタンツがどんな会社か、じっくり見て就活の参考にして下さい。

 

建設コンサルタント登録した会社が全国に4000社あります。第一コンサルタンツは、県内ではナンバーワンですが、全国では114番です。1番は日本工営で、売上高は700億円、当社の30倍です。

私の夢は、皆さんと一緒に第一コンサルタンツを日本一にすることです。

私がこのような話をすると、「日本一など、なれるはずがない。話が大きすぎる」と思われるかも知れませんが、これからお話しする3つのことができれば日本一になれます。

一つ目は、社員全員が、日本一になれることを心から信じ、人一倍、努力をすることです。

二つ目は、相手の立場に立って考えられる人になることです。アンパンマンの作者のやなせたかしは、「人生はよろこばせごっこ」と言っています。一人ひとりがこのような考えを持つことです。

三つ目は、「時代の波に乗る」ことです。デジタル化によって世の中が大きく変わっています。世の中が大きく変わっている今こそ業績を一気に伸ばすチャンスです。

時代が変わるときに必要なのは、勇気を持って新しいことにチャレンジできる人材です。幕末に活躍したのは、坂本龍馬や中岡慎太郎など20代、30代の若者でした。

入社された皆さんは、是非、令和の坂本龍馬や中岡慎太郎になられることを期待しています。

 

ミャンマーからの3人は、66人の応募者の中から選ばせてもらいました。日本の東大、京大と言われるヤンゴン工科大学、ミャンマー海事大学の出身者です。大きな力になってくれるものと期待しています。

入社された皆さんは、「一日も早く一人前の技術者になりたい」と考えていると思います。私から一つだけアドバイスをさせていただきます。

入社して10年間は仕事の基礎を学ぶ時期と思って下さい。この10年間をどのように過ごすかでその後の人生は決まります。一番楽しい、一番遊びたい時期だと思いますが、10年以内に技術士の資格を取ることを目指して下さい。

皆さんの席に、月刊誌「致知」の4月号を配布させていただいています。私は、5年前から「致知」を愛読しています。今月号は、経営の神様と言われている稲盛和夫さんの特集号になっています。赤線を引いて、何度も何度も読み返して人間学を学んでいただきたいと思っています。

私はこれまでいろいろな人を見てきました。成功している人には、価値観や考え方に共通点があります。

是非、この本を熟読して、人生で何が大事かということを掴んで下さい。

 

新型コロナウイルスが未だ収束する兆しがありません。入国制限がいつ解除になるのか分かりません。こうした中、ミャンマーでは国軍の弾圧によって多数の犠牲者が出ていますが、トラブルに巻き込まれることがないようくれぐれも注意して下さい。皆さんや家族のご無事と、一日も早く平和な日常が戻ることを祈っています。

新入社員の皆さんの今後の大いなる活躍を期待しまして歓迎の挨拶と致します。

2021年 年頭の挨拶(2021年1月4日)

1.はじめに

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

今年はコロナ禍でありましたが、天気に恵まれ穏やかな良い正月を過ごされたことと思います。

年頭にあたりまして、昨年の印象に残っていること、そしてこれからのことについてお話しさせていただきます。

 

2.昨年を振り返って

2.1 新型コロナウイルス

昨年で最も印象に残っていることは、新型コロナウイルスです。中国の武漢で発見されたのが、一昨年の12月でした。昨年は、全世界が新型コロナウイルスに翻弄された1年でした。

年末の報道記事によると、JTB、ANAの受注額は前年の9割減になり、ボーナスはゼロ、給与は3割減で、40歳以上の社員には早期希望退職を募っているとのことです。

2020年卒の就職人気企業ランキングで、文系トップがJTB、2番がANAでした。「世の中一寸先は、闇」という言葉がありますが、万が一のことを考えて常に備えをしておかなければならないと改めて思いました。

新型コロナで感じたことが、もう一つあります。働き方が猛スピードで変化し始めたことです。

私は、日本技術士会の理事会に出席するため、2カ月に一回の頻度で東京へ行っていましたが、コロナ騒動以降はすべてWEB会議になりました。講習会もオンラインになりました。移動の時間ロスがなくなり、旅費・宿泊費が不要になりました。コロナが収束しても、この働き方が元に戻ることはないと思われます。むしろ、加速されていくことでしょう。

新型コロナウイルスは、ルネッサンスや産業革命に匹敵するような大きな社会変革をもたらすと言われています。変革期は守りに入れば危機ですが、攻めるには好機となります。

私は、第一コンサルタンツが四国ナンバーワンのコンサルタントに飛躍できるチャンスが来たと思っています。しかし、これまでの常識や慣習に捕らわれていたらチャンスを掴むことができません。斬新な発想力、失敗を恐れない決断力と行動力が必要です。

新しい時代の波に乗り遅れることがないよう、積極的に設備投資をします。良い情報、良いアイディアがあればどんどん提案してください。

 

2.2 橋梁模型コンテスト

2つ目は、橋梁模型コンテストです。昨年の12月20日、高知みらい科学館で高校生橋梁模型コンテストがあり、全国から7校13チームの出場がありました。この中には、高知工業高等学校定時制や京都工学院高等科学校のように全国コンテストで社会人チームを破り優勝するような強豪チームも含まれています。そこへ、わが社から3チームがオープンの形で参加しました。

わが社がこのコンテストに参加するのは4度目です。これまでは恥ずかしい結果に終わっていました。ところが今回は、わが社のAチームが1位、Bチームが3位、Cチームが7位という好成績を収めました。Cチームも単純な製作ミスさえなければ、Aチームを破って1位になれた可能性があります。それほどわが社の模型は、レベルの高いものでした。

審査の評価項目で大きなウエイトを占めるのは、模型の耐荷力を重量で割った軽量指数です。Aチームの軽量指数は525点で2位の高知工業高校定時制Aチームの416点を大きく上回りました。過去の最高は300点でした。Aチームのレベルの高さが分かると思います。

Aチームの模型はハウトラス橋でした。骨組み解析、模型作成、載荷試験を何度も繰り返し、材料特性と構造特性を極限まで突き詰めてムダをそぎ落とし、驚異的な軽さと美しさを実現した素晴らしい作品でした。

優勝するにはどこまで軽くしなければならないか目標を定め、改善を繰り返した結果です。この手法はいろいろな場面で使えます。業務評定点を上げる、資格試験に合格するなどに活かして下さい。

毎年大阪で、全国の大学、高校、建設会社、橋梁メーカー、コンサルタントが出場する「近畿橋梁模型製作コンテスト」が開催されています。今年は、これに参加し、第一コンサルタンツの存在を全国にアピールすることを期待しています。

 

2.3 O社を他山の石に

年末に耳を疑うようなニュースが飛び込んで来ました。国土交通省の四国地整管内において、O社が3ヶ月間の指名停止になったという話です。

指名停止の原因は、「令和元年度 徳島管内道路構造物外点検業務」で不正があったというものです。国総研が、大型カルバートとシェッドの変状の進行を把握するため、平成26年度の点検調書と比較したところ、全く同じ内容であることが判明し、担当技術者も不正を認めたということです。

大型カルバートやシェッドの点検は、高所作業車を使って打音や触診などの詳細調査を行う必要がありますが、下請けを確保できず高所作業車も手配できなかったため、不正を働いたようです。

O社といえば年間売上高500億円、東証一部上場の大企業です。ホームページを見ると、「法令を順守し、倫理観と良識を持って誠実に事業活動を行います」ということを経営方針に掲げています。

今回の行為は、詐欺そのものです。一人の社員が、長年かかって積み上げてきた信用を、一辺に吹き飛ばしました。信用を失うのは一瞬ですが、信用を取り戻すには長い時間が掛かります。

これは他人ごとではありません。わが社でも40年くらい前に、似たような不正をしています。その自治体からは30年間以上、指名をいただくことができませんでした。

不正を働いた社員は解雇されたようですが、問題を担当者一人で抱え混まなければならない状況にあったのではないか、風通しの良い組織であればこのような事件は起きなかったのではないか、と考えさせられる事件でした。

O社の不正を「他山の石」として受け止め、常に社訓の「誠実」を心掛けるようにして下さい。

 

3.社員採用に対する考え方

私は新卒者を積極的に採用してきました。社長就任当時、社員数は約70人でしたが、昨年の4月には2倍の142人となっています。今年の4月には、6人が入社します。3人はミャンマー人です。ミャンマー海事大学卒が2人、ヤンゴン工科大学修士課程修了が1人です。

昨年4月から地盤技術部に地質調査課を立ち上げました。現在、5人で業務に当たっていますが、ボーリングマンシン3台を効率よく稼働させるには、2~3人不足しています。早急に採用したいと考えています。

社員を増やせば費用が掛かります。「コロナ禍で先が見えない中、社員を増やすのはリスクが大き過ぎる」という意見があることも承知しています。

私が、新卒者の採用に力を入れているのには、いくつかの理由があります。最後に、そのことについて説明をします。

1つは、社員の残業時間を減すためです。数年前より残業時間の削減に取り組んでいますが、社員の健康とライフワークバランスを考えると、まだ十分ではありません。36協定の月最大75時間を目標にしていますが、将来的には月最大を45時間にしたいと思っています。

2つは、地域のコミュニティを守るためです。高知県では毎年、人口が7千人減少し、地域社会を維持することができなくなっています。介良野地区でも、わが社の社員がいないと田役や御神輿を担ぐことができなくなっています。

7千人内の5千人は自然減ですが、2千人は若者の県外流出です。就職先を求めて若者が県外へ出るのを少しでも食い止めたいと考えています。

3つは、少子化に向けて先手を打つためです。社員を雇用すれば費用が掛かりますが、費用以上に稼いでくれれば資産になります。私は、社員はかけがえのない会社の資産だと考えています。

今はなんとか10人近い採用ができています。しかし近い将来には、採用が厳しい時代が来ます。

数年前より、「新卒者を採用したいが応募してくれない」という話が聞かれるようになりました。地方公務員でさえも応募が少なくて困っていると言われます。

D社は、売上高2兆円の建設会社ですが、1,300名募集して今年度に採用できたのはその半分であったそうです。大卒を採れないので、来年からは高卒者を採用し、給料を出して2年間専門学校に通わせるようです。大企業でさえも応募者が集まらないのが現実です。

この原因ははっきりしています。少子化で学生数が減少しているのに加え、理科離れで工学部への進学者が減っているためです。これからは、新卒者の採用がさらに厳しくなります。

そうなる前に、若者が殺到してくれるような魅力ある企業にしておかなくてはと考えています。

 

4.おわりに

最後になりますが、飲食業や宿泊業界、観光業界は、新型コロナの影響で仕事が激減していますが、幸いなことに我々の業界は仕事に恵まれています。

「防災・減災、国土強靱化のための3カ年緊急対策」が2020年度で終わりますが、2021年度からは、予算規模15兆円の「防災・減災、国土強靱化のための5カ年加速対策」がスタートします。

現状に甘んじることなく、常に高い目標を掲げ、その達成に向けて努力を継続することが大事だと考えています。

冒頭に、高野光二郎参議院議員からご挨拶をいただきましたが、その中で「筋トレによって体力を付ける」「塾に通ってデジタル化と英語能力を高める」という今年の目標が紹介されました。高い目標があるから努力が出来るのだと思います。

私の今年の目標は、「日新日々新」(日新たに、日々新たなり)です。昨日より今日、今日より明日と日々成長するように精進することです。私は昨年古希を迎え、人生の最終章に入りました。悔いを残さないよう残された日々をこれまで以上に有意義に使いたいと思っています。

皆様にとりまして希望に満ちた年になりますことを心から願いまして、年頭の挨拶とします。

2020年入社式 社長訓示(2020年4月1日)

社長の右城です。

新しく社員になられた皆様、おめでとうございます。

今年は新卒が7名、キャリアを積まれた方が5名の12名入社していただきました。

いま、全世界で新型コロナウイルスが猛威を振るっています。感染者は80万人を突破し、死者は4万人になったようです。高知では、昨日も2人の感染者が出て、17名となりました。

歴史は繰り返すと言います。100年前に新型のインフルエンザ・スペイン風邪が世界流行し、3年間で世界人口の1/4に当たる5億人が感染し、死者は5千万人から1億人に達したとされています。治療薬とワクチンが早く開発されなければ大変なことになります。

会議や懇親会が軒並み中止になっている中で、入社式を挙行するかどうか随分と悩みました。敢えて入社式を挙行した理由は3つあります。

1つ目は、今日から新たに地盤技術部地質調査課をスタートさせます。それを皆さんに正式にお知らせし、喜びたいという思いです。

近年、激甚災害が多発しています。昨年は東日本豪雨災害がありました。一昨年は西日本豪雨災害がありました。災害復旧をしようにもボーリング調査のできる人が見つからないという現状があります。地球温暖化の影響で今後さらに地盤災害が増え、ボーリング調査の必要性が高まると予想されます。発注者の期待に応えるには、当社で直営の調査チームを作る以外にないと考えていました。そうしたとき、優れた技術を持った原さん、田所さん、山中さんに入社いただくことができ、地質調査課をスタートさせることができました。皆さんの活躍を大いに期待しています。

2つ目は、社員に対して感謝の言葉を述べたいという思いです。

令和元年度は「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」のお陰で、たくさんの仕事があり、皆さんには長時間労働で随分と苦労をおかけしました。そうした中で、技術士二次試験に2人、RCCM試験に7人が合格しました。残念ながら合格できなかった皆様も含め、忙しい業務の間隙を縫って受験勉強に励まれた皆様に対して心から敬意を表します。

3つ目は、新しく12人が我々の仲間になってくれたことを、社員全員で盛大に祝福したいという思いです。歓迎会も挙行したいと考えていましたが、感染者が拡大している現状を踏まえ、やむなく中止を決めました。

特別講演をしていただく横田英毅様、ご来賓の桑名龍吾先生をはじめ皆様には、新年度の初日という貴重な日に、そして新型コロナで世間が騒いでいるときにも関わらず、ご出席を賜りありがとうございます。

東京から顧問の國島先生、望月顧問、上野顧問、そしてご来賓として「入社のしおり」に紹介している方々にご出席いただく予定でしたが、このようなご時世ですので5人の方には参加を遠慮していただきました。

これから新入社員の皆さんに、当社の「経営理念」、「職場の三原則」、「社歌」について簡単に説明させていただきます。皆様にお配りしている、「入社のしおり」の最後のページをご覧になって下さい。

経営理念

経営理念の最初に社訓を書いています。社訓は、「情熱、謙虚、誠実」です。研修室の入り口の壁には、書道家の竹内土佐郎先生に書いてもらったものを飾ってあります。また、1階の社員の出入り口、食堂、それに3階と4階の執務室の壁にも飾ってありますが、これは社員の生田さんに書いてもらったものです。

平成27年にこの社屋が完成したとき、「会社も立派だが社員も立派だ、さすが第一コンサルタンツだ」と言われるようにしたい。そのような思いで社訓「情熱、謙虚、誠実」を作りました。

世の中で、成功している人に共通していることが3つあります。

1つは、情熱を持って働いているということです。目標達成のために熱意とやる気に溢れています。

2つは、謙虚ということです。高い志や高い目標を持っている人は、常に自分より上の人を見ています。ですから、自分の知識や努力がまだまだまだ及ばない、もっと勉強しなければという気持ちになります。東京帝国大学教授で土木学会第6代目会長も務められた廣井勇は佐川町の出身ですが、私たちから見れば大天才です。ところが、いつも家族には「自分には才能がない。他人が3日で出来ることが自分は1ヶ月もかかる」と話し、日々努力を怠ることがなかったと言われています。廣井勇が見ていた他人とは、札幌農学校で同期の内村鑑三や新渡戸稲造だったのではないかと思います。

3つは誠実です。嘘をつかない、約束を必ず守るということです。

常に、「情熱、謙虚、誠実」を意識して行動して下さい。

2番目はミッションです。私たちは「何の為に働くのか」働く目的を示しています。目的は、「高知の社会インフラを守る」「高知を地震・災害から守る」「高知のコミュニティ」を守ることです。

3番目にビジョンを書いています。当社の目標は、「社員が幸せを実感できる会社にすること」、「お客さんから信頼される会社にすること」「 地域の人々から愛される会社にすること」です。

職場の三原則

次に、職場の三原則について説明します。社員が出入する東の入り口の正面の壁に、

「時を守り、場を清め、礼を正す」

と書いた額縁を飾ってあります。これは、教育者・森信三先生が提唱した職場の三原則です。

時を守りとは、時間を守ることです。約束の5分前には集まるように心がけて下さい。場を清めとは、身の回りを掃除し、整理整とんをすること。礼を正すとは、挨拶、返事、服装、姿勢をきちっとするということです。

この3つを守るようにして下さい。当社では、ボーナスの査定に、「時間が守れているか、整理整とんができているか、挨拶がきちんとできているか」を考慮するようにしています。

社 歌

最初に全員で、第一コンサルタンツの社歌「ガードレール」を歌いました。この社歌の作詞は川村泉兵衛さん、作曲は金子裕則さんです。お二人は、OTOGI という名前で九州を中心に活動しているプロ歌手です。この社屋ができた平成27年に作ってもらいました。第一コンサルタンツの経営理念を歌にしたものです。

平成27年のNHK大河ドラマは、「花燃ゆ」でした。その中で、吉田松陰が高杉晋作に、「君の志は何ですか、僕の志はこの国をよくすることです」と話す場面がありました。社歌には、このフレーズを取り入れて、第一コンサルタンツの経営理念を盛り込んでいます。

以上、経営理念、職場の三原則、社歌について説明をいたしました。

皆さんの今後の大いなる活躍を期待しまして歓迎の挨拶と致します。

2020年 年頭の挨拶(2020年1月6日)

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

正月休みは例年6連休ですが、今年は9連休でした。それぞれ充実したお正月を過ごされたことと思います。

 

1.年賀状

お正月の楽しみに年賀状があります。皆さんからたくさんの年賀状をいただきました。ありがとうございました。いただいた中で、添え書きのある年賀状をいくつかを紹介させていただきます。

  • 本年は、新技術の習得に向けて全力で努めます
  • 本年も情熱を持って仕事をして参ります
  • 仕事と育児の両立をうまくできるよう頑張っていきます
  • 一次試験合格お待たせしました。二次試験に向けて全力で頑張ります
  • 若手の教育をしっかりやります
  • 今年はマルチビームを活用して利益をあげたいと思います

このような年賀状をいただくと、「うちの社員は本当に頼もしい」と思います。どうか、初心を忘れることなく、目標達成に向けて頑張って下さい。

 

2.自然災害

昨年を振り返って見ますと、「日本列島が自然災害に対して如何に脆弱であるか」ということ改めて思いました。

9月の15号台風では千葉市で最大瞬間風速57.5m/sを記録し、電柱やゴルフ場の鉄柱が倒壊するなどの被害が発生しました。10月の19号台風では、関東、甲信越、東北が豪雨に見舞われ、各地で河川堤防が決壊し、100名を超える死者・行方不明が出ました。

これらは地球温暖化の影響だと言われています。しかし、日本は昔から自然災害が多く、それに対峙してきたという歴史があります。

昭和20年には三河地震や枕崎台風で6,000人を超える死者・行方不明者を出しています。昭和21年には南海地震などで1,500人、昭和22年にはカスリーン台風などで2,000人というように毎年、1,000を超える死者・行方不明者を出していました。伊勢湾台風があった昭和34年には5,900人の死者がありました。それ以降は、平成7年に6,400人の死者・行方不明を出した阪神淡路大震災がありましたが、これ以外は死者が1,000人を超えるような災害は発生していません。52年間、比較的穏やかな時期が続いてきました。

その結果、「自然を征服した、これ以上の土木事業は必要ない。コンクリートから人へ」と勘違いした考えが主流を占め、国の公共事業予算はピーク時の半分まで減らされています。近年の自然災害でようやく、政治家も目が覚めたように思います。たまたまこれまでの半世紀は、大きな災害がなかっただけです。「21世紀は災害の世紀」と言われています。災害にも周期性があって、これからは災害が頻発するように思います。

災害から日本を救うことができるのは建設産業です。その上流工程を担う技術者集団が、我々の建設コンサルタントです。どうか、自分の仕事に誇りをもって頑張って下さい。

 

3.昨年のわが社のトピックス

わが社の一年間を振り返って見ますと、昨年は当社が飛躍する前触れと思えるようなトピックスがいくつかありました。

7月に国総研から優秀業務表彰を受賞しました。この受賞には、3つの意味があります。

1つは、地方コンサルタントでは異例のことですが、国総研との信頼関係ができました。新年早々に新しい業務を受注できることになっています。

2つ目は、同業他社に先駆けて人工知能分野へ参入するチャンスができました。「AIを制する者が次の時代を制する」と言われています。当社が、飛躍するチャンスです。

3つ目は、國島先生との出会いがあり、当社の技術顧問になっていただきました。これにより、東京大学との大きなパイプができました。

8月には、よさこい祭りに、第一コンサルタンツのチームが初参加しました。当社の知名度が一気に上がりました。今後は、県内に第一コンサルタンツのファンが増えると確信しています。

9月には、ミャンマーのアマラワディ僧院に建設していた高等学校が完成し、その落成式と贈呈式をしてきました。日本では、少子化で優秀な人材の確保が難しくなっています。当社は、今後ミャンマーから優秀な人材を雇用できる環境が整いました。今年の秋には、愛媛大学のマスターコースで学んでいるアン君が当社に入社してくれる予定になっています。

12月には、マルチビームを導入しました。近年、山林が荒廃しています。その影響で、山林の土砂が流出し、河川やダム、港湾に堆積しています。今年の19号台風では、東日本の堤防が各地で決壊しました。土砂の堆積が大きな原因と考えられます。今後、河川、ダム、港湾で深浅測量の業務が増えると予想されます。マルチビームを持っていることが、受注に結びつくと予想しています。

その他のトピックスとしては、4月に弁護士の大森文彦先生、9月には東京大学名誉教授の國島正彦先生が当社の顧問に就任して下さいました。また、今日からは荒木一郎氏に技術顧問になっていただきます。今年の4月からは、ベテラン地質調査技士の原さんと田所さんが入社してくれることになっています。

昨年は統一地方選挙の年でありました。その関係で、河野太郎・外務大臣、中谷元・元防衛大臣、高野光二郎農林水産大臣政務官、足立敏之参議院議員が当社に来られました。また、桑名龍吾県議会議長が、経営方針発表会、忘年会にご臨席下さいました。

昨年は、「人の縁に恵まれた」年であったとように思います。

武者小路実篤の言葉に「龍となれ、雲自ずと来る」という言葉があります。「志が高ければ、いろいろなところから思いがけない協力者や賛同者が表れる」という意味です。

第一コンサルタンツは、今、まさに龍になりつつあります。

 

4.今年の計画

1月から徳島事務所が営業を開始します。当面は、楠本部長と新疆ウルムチ自治区から徳島大学に来ている女性との二人体制ですが、徳島大学と連携し、人工知能分野の委託業務もしながら研究開発をすることにしています。

4月からは、地質調査部門を設立します。これまでは、ボーリング調査や原位置試験はアウトソーシングをしていましたが、これからは新しく入社していただく原さん、田所さんを中心に自前でやります。

6月には、ミャンマーのアマラワディ僧院に寄贈した高等学校の開校式が予定されています。ミャンマーと本格的な交流が始まります。

 

中国の古典「月令広義」の中に、「一日の計は朝にあり、一年の計は正月にあり、一生の計は勤勉にあり」と言う言葉があります。

「一日が良い日になるかどうかは朝の計画で決まり、一年が素晴らしい年になるかどうかは正月の計画で決まり、人の一生は勤勉に働くかどうかで決まる」という意味です。

令和2年は、当社が創立57周年を迎え、大きく飛躍する年にしたいと思っています。仕事の計画、資格取得の計画をしっかり立て、そして効率よく勤勉に働き、素晴らしい年であったと思えるような一年にしましょう。

令和2年が皆様にとりまして、幸せの多い年になりますことと、一歩でも成長できる年になることを祈念しまして年頭の挨拶とします。

創立56周年記念日の挨拶(2019/11/29)

第一コンサルタンツは昭和38年11月29日に創業しました。今日、満56歳を迎えました。

このように56周年を迎えられるのは、何よりも社員とそのご家族のお陰です。皆さんに感謝の気持ちを表すと共に、これからも会社が年輪を刻むように着実に成長することを願ってクラブハリエのバームクーヘンをプレゼントさせていただきます。

クラブハリエは、国際コンクールで数々の賞を受賞している会社です。お家に持って帰って、ご家族と一緒に召し上がって下さい。

今日は創立記念日ですので、第一コンサルタンツの創業期のこと、社訓と社歌、そして今後の経営見通しについてお話しをさせていただきます。

昭和38年に矢野利男が、高知市中島町で「第一測量有限会社」を立ち上げました。社員は矢野を含めて5名でした。初代の社長は亀谷棟司郎、衆議院議員仮谷忠男の後援会長です。

昭和46年には、高知工業高校土木科の教諭を定年退職した石川貴泉を2代目社長に迎え、社名も株式会社第一測量設計コンサルタントに変えました。初代と2代目社長は名前だけで、実質的には矢野利男が経営していました。

昭和50年に矢野が3代目社長に就任しました。そして、昭和54年に初めて本社ビルを高須新町に新築しました。大きな借金をして建てたため、経営がだんだん厳しくなりました。

昭和61年、会社のイメージを測量会社からコンサルタント会社に変えるため、社名を株式会社第一コンサルタンツに変更しました。

しかし受注は増えず、経営は完全に行き詰まり、社長の座を新名義弘に譲りました。ところが、新名社長は平成4年に肺癌で他界しました。5代目社長には小田義人が就任しました。平成19年からは私が6代目社長に就任し、現在に至っています。

これまでを振り返りますと、平成27年に新社屋を建てたことで当社は大きく脱皮することができたように思います。

社屋ができるのを眺めながら、「会社も立派だが社員も立派だ」と言われる会社にしたいと思いました。会社を作っただけであれば、「仏作って魂入れず」になります。

そんなことを考えているとき、致知という雑誌で次のような記事を見つけました。

「何百年も続く老舗を観察すると、共通のものがあるように思える。一つは創業者の理念を大事にしていること。その時代のトップが常に創業の理念に命を吹き込み、その理念を核に時代の変化を先取りしている。二つは情熱がある。永続企業は社長から社員の末端までが目標に向け、情熱を共有している。三つは謙虚。慢心、傲慢こそ企業発展の防げになることを熟知し、きつく戒めている。四つは誠実。誠のない企業が発展した試はない。」

致知の記事を参考に、「情熱、謙虚、誠実」を当社の社訓と決め、社員の行動規範にしてもらうことにしました。

日本一のコンサルタントを目指すには、「何のために働くのか」社員の志を一つにし、同じベクトルで進んでいく必要があります。そのために考えたのが、経営理念を社歌にすることでした。知人であった河村泉兵衛氏に作詞、金子裕則氏に作曲をお願いし、できたのが「ガードレール」です。

私が尊敬する人物に吉田松陰がいます。平成27年に放映されたNHKの大河ドラマ「花燃ゆ」で、吉田松陰が高杉晋作に、「君の志は何ですか? 僕の志はこの国をよくする事です」と話す場面がありました。歌詞にはこのフレーズを取り入れ、当社の経営理念を表現しています。

これまでの経営を踏まえ、将来の見通しについてお話しをします。

私が社長に就任したときの売上高は7億円でした。12年が経って売上高は3倍を超えました。社員の皆さんの協力があったからこそ実現できたのですが、たくさんの仕事に恵まれなければ売上をこんなには伸ばすことはできませんでした。

平成23年3月の東日本大震災を教訓とした「南海トラフ巨大地震」対策、平成24年12月の笹子トンネル天井板崩落事故を契機とした道路施設総点検、平成26年8月の広島土砂災害を教訓とした砂防基礎調査、そして平成30年の7月豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震など頻発する自然災害を教訓とした「防災減災国土強靱化のための3カ年緊急対策」と次々に調査・設計委託業務が潤沢に発注されました。これらのお陰で多くの仕事に恵まれました。非常に幸運でした。

地球温暖化の影響で豪雨災害は今後とも激甚化することが予想されます。また、南海トラフ巨大地震の発生リスクが年々高まっています。加えて、橋梁やトンネルなど社会インフラの老朽化が急速に進んでいます。これらのことを考えると、当社の仕事はこれまで以上に増えると予想されます。

そうした中で、IoT、AI、ロボットなどICTを活用した生産性革命、長時間労働の是正などの働き方改革が急速に進んでいます。時代の波に乗り遅れることなく60周年、そして100周年に向かって進んで参りましょう。

社員の皆様の今後の活躍と幸せを念じて56周年の挨拶とします。