1級河川堤防測量関連

 

業務名:仁淀川堤防測量その2業務
■年 度:平成20-21年度
■発注者:国土交通省 高知河川国道事務所

業務の概要                             

■業務概要
  仁淀川水系の国土交通省直轄管理区間0k-2~15k0の右岸河川堤防において、地形測量、縦横断測量を行い、河川改修・管理に必要な基礎資料を作成しました。
 測量箇所については今後の堤防改修箇所、堤防完成箇所で区間割りを行い、下記の区域で測量を行いました。

■作業内容
 既設の2級基準点、河川距離標を基準とし、必要な測量区域に4級基準点を設置し、平面図を作成しました。また堤防法線を堤外側の法肩に設定し、路線測量を実施しました。
 梅雨時期からの現場作業であり天候による工程の遅れを予想し、柔軟な作業体制を確保しました。
 また、夏場は、堤防上の影の無い場所での作業であり、特に熱中症に注意をしました。

高精密な水準測量

 

業務名:平成15年度地盤高精密水準測量調査委託業務
■年 度:平成15年度
■発注者:高知市 建設下水道部 下水道建設課

業務の概要                             

■業務概要
 高知市周辺の地盤沈下状況を把握するため、国土地理院が設置した一等水準点(4点)、一級水準点(17点)の各水準点の標高を求め変動量の確認を行いました。

■作業内容
 1級水準測量は、地盤変動調査、トンネルの施工、ダムの施工などの高精度が要求される場合に実施するものであり、当社としても数少ない貴重な業務だったと思います。
 技術の進歩により電子レベルにより高さと距離を自動で読みとり記憶装置に記録し、計算まで自動処理できるシステムになりました。電子レベル専用の標尺に刻まれたバーコードを読み取り、非常に高精度で人による観測誤差および記入・入力ミスを防ぐことができるようになりました。
 測量時期が冬季の2月であり観測中は特に寒さおよび風に悩まされました。観測には約3週間かかり毎日平均5kmは歩き、路線の長い区間につきましては、背中に弁当を背負ってひたすら歩き公園でお昼ご飯を食べた記憶があります。1ミリ以下単位の高精度な測量作業であり、短期間での納品であったため、業務完了時はこのような経験を積んだことに誇りを感じました。

 

高規格・地域高規格道路に関する測量・用地調査業務

 

業務名:平成23年度南国安芸道路(安芸地区)測量業務
    平成24年度安芸道路測量業務

■年 度:平成23~24年度
■発注者:国土交通省四国地方整備局 土佐国道事務所
■平成23年度: 4級基準点測量213点,現地測量0.34km2,路線測量(IC含む)          6.72km, 用地調査1式
■平成24年度: 2級基準点測量17点 4級基準点測量146点 現地測量0.31km2 路線測量4.74km,用地調査1式

業務の概要                             

■業務概要
 四国の高速交通ネットワークである「四国8の字ネットワーク」の一部である南国安芸道路(安芸市赤野~安芸市西浜)および安芸道路(安芸市馬ノ丁~安芸市伊尾木)において、本線及び安芸西ICの測量を行いました。
■作業内容
 当該測量区域の地形の8割は田、畑の農耕地でしたが、地元は協力的で測量は地元説明会において立ち入り確認の取れていない地権者に訪問し、了解を頂き実施しました。
 2級基準点、4級基準点、数値地形図データ(DM形式)の測量成果については測量作業規定に定める検定に関する技術を有する第三者機関検定を受け、成果検定証明書を提出しました。
 平面図は数値地形図データ(DM形式)での作成であり当社では初めての試みであったため平成23年度では大変苦労しました。

 

国土調査に伴う基準点測量作業(高知県香美地区)

         


■年 度:平成20年度
■発注者:国土交通省 国土地理院 四国地方測量部

業務の概要                             

■業務概要
 国土調査の既知点となる4等三角点を香北、山田、物部の3市町村において、各市町村の要望する箇所に設置しました。

■作業内容
 基準点測量は、既設の基準点(三角点、電子基準点等)に基づき、必要な地点に新点を設け、地球上の位置と高さを正確に求める測量です。
当業務は山岳部の急峻な地形での測量であったため、下記のような障害もありましたが、課内団結し作業を行い、無事に工期内に納品することができました。
① 車輌駐車場から徒歩で山道を登り、遠い箇所では約1時間半かけての作業となります。
② 新点の埋設22点ほとんどが高山埋設であり多数の人員が必要となりました。
③ GPS観測は樹木等の影響により、ほとんどの測点で約10m~15mのタワー観測となり多数の人員が必要となりました。
④ 各地点につき約5~6名で行動していたため社内での人員調整等に苦労しました。

 

安芸市川北・畑山地区における地積測量

  
  

 

■業務名:平成24年度安芸市川北の一部・畑山の一部地区地籍測量委託業務

■年 度:平成24年度
■発注者:高知県 安芸市財産管理課

業務の概要                             

1. C工程:地籍図根三角測量
・地籍図根三角点は実施計画区の外周、又は後続の作業を円滑に進めるために必要な箇所に設置し、設置箇所においても、標識の保存が確実な位置に選定するように努めました。
・地籍図根三角測量はGPS測量機を用いたGPS法で行い、計算処理は三次元網平均計算を使用しました。
2. D工程:地籍図根多角測量
・境界観測の基準となる地籍図根多角点を、標識の保存が可能な位置に選定するとともに、計画区にできるだけ均等に多角網を形成するように設置しました。観測はトータルステーションを用い、水平位置及び標高を厳密網平均計算により求めました。
3. FⅠ工程:細部図根測量
・細部図根測量では多角測量法を原則として行いますが、見通し障害等によりやむを得ない場合には、放射法で行うことができます。
放射法により求めた細部図根点につきましては、概ね10%の点検を行い、精度の確保に努めました。観測はトータルステーションを用い、簡易網平均計算により求めました。
4. FⅡ-1工程:一筆地測量
・TS法により放射法で行い、地籍図根点及び細部図根点を基礎として実施しました。
5. E工程:一筆地調査 (川北の一部のみ)
・地元説明会を開催し、土地所有者の皆さんに地籍調査の手順や、作業内容について説明し、現地調査において境界が確定した箇所に
境界標識(杭・鋲・プレート)を設置します。また、分合筆・地目変更等の確認も実施しました。

 

 

 

 

 

GISを用いた災害災害時における受援体制構築

■業務名:平成21年度 災害時における受援体制検討業務委託

■発注者:国土交通省四国技術事務所

業務の概要                             

 本業務は、四国地方整備局管内において重大な災害が発生した場合、全国各地から派遣される緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)等の迅速な受け入れと、効率的な配置検討及び被災地の地理に不慣れな応援部隊が効率的な災害対策活動を行う上で必要な地図や活動拠点、宿泊施設等の基礎情報について、迅速なデータ提供を行うため、GISにより四国全域の空間データを作成し支援システムを開発したものです。    本業務で作成したデータは、無償版GISに搭載し、発注者より四国内の各県及び各市町村に配布されています。

<システムの主な機能>
①災害時に使用可能な施設の選定 ②災害時に必要な地図を瞬時に出力する機能(定形印刷)
③受援部隊等の移動経路を設定する機能 ④活動範囲の設定および進捗管理機能
⑤空間検索やデータ絞込機能 ⑥地図上で指定した位置の座標、距離、面積の取得機能
⑦データ更新機能(背景図、基本地図、受援施設等)
<主なデータ>
①数値地図50mメッシュ(標高)、25000・50000・200000(地図画像)、25000(海岸線・行政界)
②DRM(道路・鉄道データ) ③国土交通省直轄管理の道路距離標・河川距離標・港湾海岸施設
④受援施設(作業拠点、前線基地、宿泊施設、内閣府活動拠点)
⑤生活関連施設(道の駅、病院、コンビニエンスストアー、コインランドリー)

 本業務は、簡易公募型プロポーザル方式で発注され、5社が選定に残っていました。国土交通省のシステム開発が伴うGIS業務は、地元コンサルである弊社には非常にハードルの高い案件でした。
 提案書の作成にあたって特記仕様書の内容を紐解くのに大変苦労しましが、提案書で(実施方針28/30点、特定テーマ120/120点)満点に近い高評価をいただき弊社が特定されました。正直ビックリしました。
 その結果、受注当初から表彰を目指すことと、何より最大評価していただいた発注者の期待に応えることが最大の目標となりました。
 業務の実施にあたっては、まず発注者の不安を取り除くため、GISのデモを行い弊社の技術力を認識していただきました。早い段階で提案内容を部分的に具体化し、完成成果のイメージを共有しました。発注者のニーズを的確に捉え、要求事項に対してはそれ以上の性能の提供に努めました。

 その結果、発注者にも満足いただき、国土交通行政関係功労者表彰において優良業務表彰(局長表彰)を受賞しました。

森林情報管理システムの構築

 

■業務名:森林情報管理システム整備委託業務(平成13年度)

■発注者:高知県

業務の概要                             

 平成13年7月の森林法の一部改正に伴い、森林ゾーニングの手法が見直され、これを受けて、高知県の森林ゾーニングの見直しが必要となりました。森林ゾーニングには非常に膨大なデータを扱う必要があり、これまでマイラー図面で管理していた森林計画図をデータ化し、GISにより森林ゾーニングを実施しました。
 森林ゾーニングにあたっては、高知県で管理する森林計画図をスキャニング補正し、マップデジタイズにより林・小班ポリゴン、林道データを作成しました。
作成したデータを基に「ゾーニング手法」に従い「人工林の成熟度」「地利級」「地位級」「傾斜」「作業履歴」の各個別評価及び総合評価を行い、森林ゾーニング(①資源の循環利用林 ②資源の循環利用林(水土保全林(活用型))③水土保全林(保全型)④森林と人との共生林)を行いました。
 また、作成したデータの有効利用と今後の森林情報及びゾーニングの更新・管理を行うため、GISにより「森林情報管理システム」を開発し、本庁および出先6林業事務所に設置しました。

◆空間データ整備
 高知県全域:森林計画図 783枚、小班ポリゴン 約2万7千件、森林簿 約69万件
◆森林情報管理システム

<システムの主な機能>
①森林ゾーニングの更新 ②施業履歴の登録・更新 ③森林資源構成表の作成
④主題図の設定 ⑤各種データの空間検索・抽出 ⑥各種図面や帳票の出力
⑦指定の範囲を縮尺・解像度を指定して画像データを出力

 当時はGISが普及し始めた頃で、高知県においてはGIS業務の前例が少なかった。全国的には失敗事例が多くあり、地元コンサルで可能か? 発注者の担当者も大きな不安を抱えていました。
 弊社では平成11年よりGISを導入し、空間データ整備とツールプログラムの作成経験があり、ある程度の自信を持っていましが、こんな大規模な空間データ整備とシステム開発を1年間で仕上げることが可能か不安はありました。空間データ整備は順調に進みましたが、本格的なGISのシステム開発は初めてで、失敗しない(必ず使えるシステムとする)ため発注者と幾度も仕様の打合せとインターフェースの確認を行い、動作テストを繰り返し試行錯誤の結果、多くの工数を要しましたが何とか完成しました。完成したシステムは発注者の要望する機能と操作性をほぼ満足させることができました。

四万十川に架かる橋梁の設計

■業務名:平成7年度 村道三島線測量設計委託業務

■発注者:高知県高岡郡四万十町(旧十和村)

業務の概要                             

 四万十町(旧十和村)昭和において、四万十川最大の中州・三島があります。中州・三島には、水田が一面に広がっており、北東部には三島キャンプ場があります。中州の下流側にはJR予土線の橋梁(トラス橋)が四万十川を横河しています。
 中州への連絡橋として沈下橋が架設されていますが、河川の水位が上昇すると通行できなくなります。本業務では、安全に通行できる抜水橋として、中州・三島と四万十川左岸を結ぶ轟橋(とどろばし)の設計を行いました。
 轟橋は橋長150.0m、有効幅員6.5m(車道5.0m+歩道1.5m)の3径間連続PC箱桁橋です。橋梁形式は経済性、施工性および四万十川に架かる橋であることから景観も重視して、決定する必要がありました。親柱や高欄のパースを作成し、橋梁形式を踏まえて有識者の意見を参考に設計を行いました。
 架橋位置は現地状況と利便性を考慮して、沈下橋とJR予土線の橋梁との間としました。現道との取合せ位置より橋台位置が決定され、河川条件より河川内に橋脚が設置できないため、支間長比が1:3:1の割合になり、橋台部に負の反力が発生する計算結果となりました。対策として、側径間の箱桁内部にコンクリートを充填し、重量を増加させ橋台部に負の反力が発生しないような構造としました。
轟橋は平成10年10月に架設され、四万十川の水位が上昇しても周辺住民やキャンプ場の利用者が安全に通行できる橋梁として利用されています。

鏡川水道橋耐震診断

 

■業務名:鏡川水道橋耐震診断委託業務

■発注者:高知市

業務の概要                             

1.業務概要
 鏡川水道橋は、昭和54年3月に完成した橋長149.0mの3径間ニールセン系ローゼ橋です。下部工は、デザインを重視したY字型橋脚であり田中賞受賞橋梁です。  今後30年以内に60%の確率で発生すると予想されている南海地震に備え、耐震診断を行い耐震補強の計画・設計を実施したものです。
2.技術的な特徴
①本水道橋は、ケーブル系の上部工であり、Y字型橋脚のため地震時の挙動が複雑な橋です。非線形時刻歴応答解析による動的照査により耐震補強が必要であると判断しました。
②耐震補強は、RC巻立て工法、鋼板巻立て工法、炭素繊維巻立て工法を比較検討した結果、施工性、維持管理性、経済性よりRC巻立て工法を選定しました。
③施工時は、仮橋の施工延長が長くなること、仮設時の河積阻害が大きくなるため台船施工を提案しました。
3.技術的観点からの評価
 本業務では、河積阻害率に余裕があったためRC巻立て工法により効率よく補強することができました。巻立て部の鉄筋コンクリート断面に配置された軸方向鉄筋は1本おきにフーチングに定着させました。定着させた軸方向鉄筋により橋脚基部の曲げ耐力の増加をはかり、段落し部の損傷が先行して発生しないようにしました。  配筋方法により曲げ耐力を調整することで基礎構造への負担を軽減することが可能となりました。近年、仮締切や仮橋等の仮設費が大きいことから、地震力低減を目的として粘性ダンパーの採用が増加しています。今後の耐震補強設計では、免震化を含む上部構造の慣性力の分散化に着目し、コスト縮減を図ることが重要です。

室戸市津波避難路関連

 

      
     

 

■業務名:平成23年度 室戸市津波避難計画策定委託業務

■発注者:室戸市

業務の概要                             

 本業務は、室戸市沿岸域において、南海地震の揺れ・津波から身を守る津波避難計画を策定したものです。避難計画の実効性を高めるため、ワークショップ等の住民参加による検討を行い、検討結果は地域津波避難計画書やハザードマップにとりまとめました。

1.ワークショップ開催
 平成23年11月16日、同市佐喜浜町根丸地区を皮切りに市内26会場で開催しました。東日本大震災以降、地元の方の防災・減災の意識は高く、たくさんの方に参加していただきました。

ワークショップでは、主に下記の内容について検討を行いました。
①東日本大震災、南海地震に関する最新情報を共有する。
②地域住民の方から津波痕跡、局所地形等の情報を得て、津波浸水予測図では示されていなくても浸水する可能性がある範囲(バッファーゾーン)を設定する。
③住民自らによる避難目標地点、避難経路等の抽出・設定を行う。
④避難の妨げとなる危険要因を抽出し、今後の課題を明らかにする。

2.地域津波避難計画と防災マップの作成
 防災マップのコンセプトは『誰でもわかる防災マップ』でした。小学生から高齢者まで幅広い世代が理解できるマップの作成を心懸けました。具体的には、文字の大きさをできるだけ大きくし、関心の目がいくようジオパークキャラクター・土佐弁の使用、そして、マップの縮尺とサイズ、様々なことを考慮し作成しました。
 また、ワークショップでの意見、地域の特性を踏まえた地域津波避難計画も作成しました。