落石防護ネットの技術開発

開発期間 2007年7月~2009年12月
発注者 落石対策技術研究会 (代表 堀地幹夫
開発担当 右城 猛,楠本 雅博
目 的 エネルギー吸収性能と捕捉性能に優れたポケット式落石防護ネットの開発。

 

特徴
1.  高知県から「頑張る企業総合支援事業費補助金」の交付を受けて実施。
2.  社団法人四国建設弘済会より助成金を受けて,愛媛大学と共同で研究。
3.  日本で初めて実物規模の防護ネットに重錘衝突実験を実施し, 400kJの落石エネルギーを吸収できることを確認。
4. 動的解析専用FEMであるLS-DYNAで応答解析。
5. 平成21年度 土木学会四国支部の技術開発賞を受賞
6. 平成22年度の第12回国土技術開発賞・地域貢献技術賞(国土交通大臣表彰)を受賞。

0.7tの重錘を17m/秒の速度で衝突させたときのネットの変形
2tonのコンクリート塊を400kJのエネルギーで衝突
2008年5月27日の公開実験には,全国から約300名の研究者や技術者が参加

 

新しい落石防護ネット・ロングスパンの開発
平成21年度土木学会四国支部第15回技術研究発表会
新しい落石防護ネット・ロングスパンの開発.pdf(493.6 KB)

 

四国の急傾斜地における落石対策研究の最前線
The front line of the research on the rockfall prevention at the steep slope in Shikoku
kaihatsu.pdf(859.6 KB)

 

地域貢献賞(国土交通大臣表彰)受賞
国土技術開発賞.pdf(243.7 KB)

 

既存落石防護柵の性能向上の研究

開発期間 2009年5月~12月
発注者 落石対策技術研究会 (代表 堀地幹夫)
開発担当 右城 猛,楠本 雅博,加賀山肇
目 的 既存のワイヤロープ金網式落石防護柵の耐衝撃性能やエネルギー吸収性能を向上させる。

 

特 徴
1.  愛媛大学防災情報研究センター,(社)地盤工学会四国支部と共同で研究。
2. 既存の防護柵の柵端金具を特殊な緩衝機能を持った金具と取り替えるだけで,エネルギー吸収性能を大幅に向上させることができる。
3.  既存のワイヤロープ金網式落石防護柵の可能吸収エネルギー(30~50kJ)を100kJまでアップさせられることを確認。
4. 施工が非常に簡単で早い。

 

1)加賀山肇,右城猛,筒井秀樹,田中登志夫:落石防護柵用柵端金具の研究開発, 平成21年度技術研究発表会, 地盤工学会四国支部,2009年

 
落石防護柵用柵端金具の研究開発
落石防護柵の柵端金具.pdf(498.7 KB)

落石の運動機構の解明に関する研究

開発期間 2003年11月~2004年1月
発注者 国土交通省四国地方整備局四国技術事務所
開発担当 右城 猛,楠本 雅博,篠原 昌二,大西 一賢,田中 宏和,齋藤 啓太,大和田 菊代
目 的 落石の運動形態,速度,跳躍量,等価摩擦係数等を測定。

 

特徴
1.  高さ40m,傾斜角35~45度の自然斜面で実験。
2.  落下させた供試体は,コンクリート製の立方体 (0.52t),コンクリート製の球体(0.2t),自然石(質量0.12~2.06t)
3.  コンクリート製の供試体内部には,三軸の加速度センサーとデータロガーを埋設。
4.  ビデオカメラによるステレオ撮影を行い,落石の運動中の座標値を測定。
5.  学識経験者より構成された技術検討委員会(委員長は愛媛大学の矢田部龍一教授)で研究の妥当正当を評価。

 

1)右城猛,楠本雅博,篠原昌二,木下賢司:落石の運動機構に関する実験的研究,土木学会論文集F Vol.62 NO.2, 377-386, 2006.6

 

落石の運動機構に関する実験的研究
土木学会論文集F,Vol.62No.2,2006.6
Rock-Fall-Movement.pdf(1.0 MB)

AN EXPERIMENTAL STUDY RELATED TO ROCK FALL
Ehime.pdf(595.3 KB)

落石の運動形態に関する研究

開発期間 2000年8月~2001年2月
発注者 高知県土木部中村土木事務所(現:幡多土木事務所)
開発担当 右城 猛,篠原 昌二,明坂 宣行,筒井 秀樹
目 的 落石の運動形態と落下速度,跳躍量を測定。

 

特徴
1.  16~200kgの自然石53個,16kgのコンクリート球3個,37~39kgのコンクリート立方体13個の合計69個を落下させ,ビデオカメラで撮影。
2.  杉の植林地の中の斜面で,傾斜角は40~60度。落差は18m。
3.  回転から跳躍に移行するメカニズム,衝突期間中の落石の挙動,立木や切り株に衝突したときの挙動を把握できた。
4.  研究成果は,日本道路協会の「落石対策便覧に関する参考資料-落石シミュレーション手法の調査研究資料-」で紹介されている。

 

1)右城猛,篠原昌二,谷田幸治,八木則男: 落石の斜面衝突運動に関する研究,第5回構造物の衝撃問題に関するシンポジウム論文集,土木学会構造工学委員会,2000年

 

Movement of Rockfall and a Study on Its Prediction
Ushiro Takeshi,Tsutsui Hideki
Daiichi Consultants Company Limited, Kochi,Japan
Kochi.pdf(225.1 KB)

落石の斜面衝突時の挙動解明に関する研究

開発期間 2003年11月~2004年1月
発注者 国土交通省四国地方整備局四国技術事務所
開発担当 右城 猛,楠本 雅博,篠原 昌二,大西 一賢,田中 宏和,齋藤 啓太,大和田 菊代
目 的 落石が斜面へ衝突したときの,跳ね返りのメカニズムの解明。

 

特徴
1.  三軸の加速度センサーとデータロガーを内蔵したコンクリート製の立方体 (0.52t)とコンクリート製の球体(0.2t)を自由落下させて観測。
2.  落下させた斜面は,盛土した土砂斜面,切土した岩盤斜面,平坦な岩盤及び土砂地盤である。
3.  衝突時の衝撃加速度,跳ね返りの軌跡を測定し,跳ね返り係数の予測手法を提案。

 

1)右城猛,楠本雅博,加賀山 :岩盤上の表土が落石の跳ね返り速度に及ぼす影響に関する研究

 

第6回地盤と環境に関するシンポジウム講演概要・技術論文集,地盤工学会四国支部徳島県地盤工学研究会,2010年

岩盤上の表土が落石の跳ね返り速度に及ぼす影響に関する研究

落石防護柵基礎の設計手法に関する研究

開発期間 2002年3月~2003年2月
発注者 国土交通省四国地方整備局四国技術事務所
開発担当 右城 猛,篠原 昌二,明坂 宣行,筒井 秀樹
目 的 落石防護柵基礎の合理的な設計手法を提案する。

 

特徴
1.  0.5tの重錘を2~5mの高さから落下させて防護柵に衝突させて,防護柵の変状や基礎の応答を測定。
2.  学識経験者より構成された技術検討委員会(委員長は愛媛大学の矢田部龍一教授)で研究の妥当正当を評価。
3.  ストンガードのエネルギー吸収性能を確認できた。
4.  落石の衝突による基礎の応答を確認でき,それに基づいて動力学に基づいた新しい安定解析手法を提案できた。
5.  研究成果は,落石対策便覧の改定に反映される予定。

1)右城猛,篠原昌二,松山哲也:落石防護柵の重錘衝突実験,第26回道路会議,日本道路協会,2005年

落石防護柵の重錘衝突実験

落石防護擁壁の合理的な設計手法に関する研究

開発期間 1999年4月~2000年3月
発注者 社団法人四国建設弘済会
開発担当 右城 猛,津野 正道,水田 勝也
目 的 運動力学に基づいた合理的な落石防護擁壁の安定解析手法の提案。

 

特徴
1.  平成10年度建設事業の技術開発支援制度(社団法人四国建設弘済会)の助成を受けて実施。
2.  落石の衝突位置,擁壁形状によった擁壁の応答が異なることを確認。
3.  提案する手法で設計すれば,従来の手法で設計した場合に比べて擁壁のコストを1/3程度に抑えられる。

 

1) 右城猛,津野道彦,水田勝也,尾崎勝彦:落石防護擁壁の設計法に関する研究,土木技術,Vol.55.No.9

 

落石防護擁壁の設計法に関する研究

スレート片落下実験

開発期間 2010年4月~12月(実験は5月25日,26日)
発注者 社団法人ベターリビング
開発担当 右城 猛,楠本雅博,西村修,兵頭学,小松由和
目 的 スレート片が屋根面から落下する際の運動形態を観測し,運動軌跡からシミュレーション解析に用いる運動パラメータを求める。

 

特徴
1.  岐阜大学沢田研究室と共同で実験。
2.  屋根から落下したスレート片と同じ形状のスレートを,台形(2.6~3.1kg),三角形(1.2~1.5kg)に切断して作成した44個の供試体を使用。
3.  供試体は実際に屋根から投下させ,ビデオカメラ,デジタルカメラで撮影。
4. 実験は公開実験とし,NHKや静岡放送などマスコミが取材する中で行った。
5. 実験の結果は,テレビや新聞で報道された。

 

1)兵頭学,楠本雅博,右城猛:スレート片落下の画像解析,平成22年度技術研究発表会 地盤工学会四国支部,2010.

かかと版を有する擁壁に作用する土圧に関する研究

開発期間 1995年~1997年
開発担当 右城 猛,筒井 秀樹,片岡 寛志
目 的 新しい土圧理論「改良試行くさび法」の妥当性を検証するための研究。

 

特徴
1.  高知大学小椋研究室と共同で,盛土材にピアノ線を用いた模型実験を実施。
2.  高知大学小椋研究室と共同で,遠心模型実験を行い,壁面土圧とすべり面を測定。
3.  愛媛大学の八木研究室と共同で,豊浦標準砂を用いた重力場での模型実験を実施。
4.  各種実験で,改良試行くさび法の理論と一致するすべり面が発生することを確認。

 

1)右城 猛,八木 則男,矢田部 龍一,筒井 秀樹:かかと版付き擁壁の合理的な土圧評価法,土木学会論文集 No.567 /VI-35, 1997年,pp.189-198.→ダウンロード
2)右城猛,筒井秀樹:片持ばり式擁壁の合理的な土圧計算法の一試案,土木技術Vol.54.No.8,土木技術社,1999.
ダウンロード

 

クーロンの土圧理論と改良試行くさび法
改良試行くさび法.pdf(401.6 KB)

 

擁壁の設計法と土圧理論
平成21年12月徳島大学工学部建設工学科講演
徳島講演右城.pdf(412.1 KB)

道路側溝「かんたん側溝」の技術開発

開発期間 1999年5月~2000年3月
発注者 スーパーマルチ側溝開発研究会(代表:鍋島 正男)
開発担当 右城 猛,宮崎 洋一
目 的 スリットを有する蓋と側壁を連結したコンクリート製道路用側溝の開発。

 

特徴
1.  平成11年度建設技術学術等研究費助成金(社団法人高知県技術公社)を受けて技術開発。
2.  高知大学農学部小椋研究室の協力を得て実車による載荷試験を実施。
3.  2000年に高知県地場産業大賞の地場産賞を受賞。
4.  2001年に国土交通省の新技術NETIS登録。

 

1) 右城猛,小椋正澄:スリット付き可変勾配側溝の土圧実験,8回技術・研究発表会,地盤工学会四国支部,1999.